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スペル‐1 いつもの風景‐2

今回は短めです、短いですだ


 実はこの一時間はとても暇なのである。何もすることが無い。遊ぶ相手はロキが居るけど…。

 実に暇すぎたので、マナを写生写生をすることにした。

 彼女は急に頼まれた事なのでとても戸惑っていたが、すぐに了解してくれた。

「あ、あの…」

「ん?」

「この休み時間内にお、終わりますかね?」

「んにゃー終わらないと思うけどね。ただ描きたいから。駄目かな?」

「い、いえ…ただ。そのうれしか…た」

 後半は聞き取れなかったけど、まぁ時間は少ないし良い暇つぶしになるから僕はサッサと大きめのノートに線を描きこむ。

 それにしても、マナの顔や体をこう…マジマジと見るのは久しぶりだ。知らないうちに胸なども、ちゃんと膨らんでいるようだし、腰つきも、僕とはまるで違う。ほんのりと湾曲したその腰の先には綺麗な足がスラっと伸びている。

 何故だかわからないけど、ちょっとだけ、そう思う自分が恥ずかしく思えた。

「…ディ、ディア」

「ん?なに?」

「え、えーとね、久しぶりだね。」

「うん?、まぁそうだな久しぶりだな。…随分可愛くなった。」

「え?」

「んでもないよ」

 知らず知らずに本音が垣間見えた。なんなんだろうか、この気持ちは。


 ディアはノートに大きくマナの顔の輪郭を描いた。

 するとそこに、便所からやっと帰ってきたロキがやってきた。

「あ、クシュおかえり。」

「おう!ディア」

 ロキはディアが描いている絵を見つめ始める。

「にしてもディアは絵がうまいよな?なんでそんなん描けるんだ?俺は、画力の才が無いからこれっポッチも描けないや…。風景画はともかく人物画なんかは最初からお手上げだよ(笑)」

 ロキは何処からともなくノートを取り出して、それを広げてこう言った。

「な?やばくね?」

 それはもう本当にやばかった。風景はそこそこ描けてはいたが、自分物は…ただの棒だ。

「あはは!」

「…ふふ」

 ディアとマナは笑っている。ちょっとロキはその反応にムッとしていたが、事実なので飲みこんで一緒に笑い始めた。

「マナ…」

「は、はい?」

「なんもない。」

 とても可愛いその笑顔を僕にも向けてほしい。なんてディアは思った。

「…むむ、ディアはもしや…」

「ないよ。」

 いらないクシュの突っ込みを僕はツッコミで返す。とりあえず、掌底を物凄くかるめにお見舞いした。

「ぐふぅ」

 ロキは情けない呻きを上げた。もちろんけつぅをだらしなく着いている。

「「あはははは」」

 ディアは笑うのを止めて、マナの写生を再開した。…が。

ドーン。

 大きなチャイムの音が鳴り響いた。タイミングが悪い。けど、仕方がないのでディアは切り上げた。

休み時間

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