スペル‐1 いつもの風景
ちょっと、なぜか長くなりました。次からは1000~2500文字位で安定させたいです。あと、意味不明な説明のせいで大変醜いです…。そこらへんご了承ください。あは☆
今日の授業は、魔法詠唱短縮術と、魔砲・矢狩(後者は略してマホカリ、前者は詠術と皆からは呼ばれている。いや、うん。そう呼んでいる。)魔法詠唱短縮術は結構面倒で、短縮されてるのかよく解らない。しかし、先生曰く「なれれば、通常詠唱より早くてとっさにだせる」らしい。結局はどこぞのRPGバリのことは出来るっぽい。(出来る奴は、校長意外見たことないけど。)みんなそれぞれの触媒を右手に持ち、「浮き風」を唱える。まずは通常詠唱。 先生が見本を見せる。手に持った触媒を前にかざし大きな陣を空中になぞるように描く。その陣は、星の中に星それを円で囲む。という陣。もっとも一般的で、よほどショボイ触媒か、(たとえば、雑草だとか)術者の力量が無いか以外では、出来ない奴はいない(赤子にも、教えれば出来てしまうほど。)
囲み終わると、ブワァ!と青白い陣が浮かんだ。そして先生はぶつぶつ言ってる。べつに日ごろのストレスを虚空に愚痴ってる訳ではない。これが詠唱だ。浮き風の詠唱呪文(これは、コードと呼んでいる。)は「草原を波立たせる、風よ、浮かせるものはホコリだけか?風よ、我が身をも浮かせて見せよ!」だ。正直思ったことを、正直に話そう。どこの中二だ?だれだこんな耳を蝋で固めてしまいたいほどの痛すぎるセリフを考えた奴は!!どうしてこれで詠唱できんだ!!
だから、あぁやって、ぶつぶつ言うのだ。まぁ別に念じているだけでもOKなのだが、詠唱するのとしないのでは、効力、つまりえーと、効果時間や、攻撃魔法だった場合はその威力が大きく変わるらしい。浮き風の場合、効果時間、浮かせるものの量(=個数でもある)を増やせる。…らしい。これを自分以外に発動する奴はめんどくさがりやな校長くらいだ。(なぜなら、これは自分にたいして発動する魔法であり、他の物を浮かせる魔法ではない、あと別に自分以外の対象物に発動させる通称「浮かせ風」という魔法があるからだ。)おっとかっこ内の話が大幅にヅレてしまった。
詠唱を終えた先生は、もう空中に浮かびあがっている。他の魔法では手間がかかるものが多いが「浮き風」はしょぼしょぼのTheしょぼい魔法の魔法であるため余計な手間はほとんどない。
「はい、これが通常詠唱ですね?陣と詠唱でとても時間がかかってしまいすね?」
先生はバランスをとりながら、皆に向けて話している。結構必死だ。
まぁ、生徒も大人しく聞いてる訳でもない。皆「だりー」だとか「その前ぶりあきたー」だとか言っている。
先生は魔法を教える時はいつもこんな教え方をしてくる。とってもメンドクサイ。流石だ。女は話し方がメンドクサイすぐにでも分かりそうなことをグダグダと話し続ける。(ディアが思うには、だ。)低学年の生徒に教えるならまだ分かるが、流石にこの年で低級クラス並みの教え方をされるのは感に障るし、とっても腹が立つ。そんな女担任の名前は、セイラ・モンノ=レイナール、独身、年齢20代前半にしか見えない30代。最近の悩みは、結婚できないこと。性格はいたって臆病、いっつもびくびくしてるって言うか覇気がない、と言うか…まぁへたれ的な何かだ。そして30代とは思えないほどのピッチピチした肌。しっかり引き締まったナイスバディ。クラスの皆曰く「色々な意味で付き合えない女」と称されている。可哀想。なんで結婚できないんだろうね。
「そんなに…言わないでくださ…い、せん、先生だって…頑張ってるんですよ?」
分かった。これだ、原因は。
ディアは先生の、「色々な意味で付き合えない女」の理由を少し知ったのであった。
レイナールはぶつぶついいながら(これは愚痴であろう)空を見上げていた。「うぅ」と小さくうねってこちらに顔を向けて授業を再開する。
「じゃぁ、次は、詠唱を短縮したものです。短縮をするためには少し手間がかかります。みなさんは、勘がいいので分かっていると思いますが、魔法陣のストックを作ることです。このように、紙に魔法陣を書いておき、使うときに触媒で陣の真ん中をつつきます。べつに真ん中でなくても発動しますけど…」
レイナールはそういいながら、ポケットにしまっていたであろう、魔法陣のストック用のあ紙を取り出した。ちょん、と真ん中をつつくと、ぶぅん、と青白い魔法陣が現れた、しかしその魔法陣は普通に作った時の魔法陣とは違い、紙に描かれた大きさと同じものが現れた。
「はい、このように小さい魔法陣に成ります。」
先生の説明はだらだら続く、聞き終えての要点は、「メリット1、とっさに発動できる。2、時間を短縮できる。デメリット1、詠唱をしていないのでその分弱い、(なので、魔法陣は小さい=効果時間が少ない)2、ストックがないと出来ない。」だ。思ったとおりだ。こんな授業やらなくても、皆ふつうにやっている。僕は今日たまたま持ち合わせていなかっただけだ。
「はい、ではみなさんはじめてください。」
レイナールは覇気のない声で、呟くように叫んでいた。みんなはぶつぶつ会話をしながらもしっかりやっている。多分ココがこのクラスのいいところだとディアは思っている。レイナールもそんな生徒だからこそ教師を辞めないのだろう。
ドーン、と大きな音これはチャイムだ。一時間目終了。つぎは、マホカリの授業だ。流石にめんどくさくて棒立ちのせいで首が痛いや。
ディアは回らなくなった、首をコキコキほぐしつつ、玄関に入る。中央の廊下には大きな木製ロッカーが置いてあり。皆はここに道具や魔法書、調合辞典などを収納と言うか、置いておいている。ものすごく大ききいもので、全生徒(2000人弱)の持ち物が置ける。ゆえに一階にあるのだ。(大きさは…縦15メートル、横100メートル、奥行き10メートルほど)※作者ツッコミ※これって大きいのかな?
ディアはとくになにも用意などは必要ながなかったので、顔を洗って、すぐに外に出た。外では、おバカ男児こと思春期真っ盛りの青少年共が、年齢に比例することのない無邪気っプリで鬼ごっこをやっている。ディアは元気だなぁと思いつつ、圧倒的と言えるほどのスルースキルで華麗に弾丸(無邪気男児♪)を避ける。次から次へと襲い来る弾丸(みためはシトラス、リアルはウメ)をただのポストのようにかわす。そう、スタイリッシュ、その言葉以外に、ふさわしいものはなかった。―――なわけがない。ディアが居たであろう、その場所周辺には白い触媒用の鳥の羽が散乱していた。
そう、ディアは大の運動音痴で、あたふたしているところを弾丸(あ、いい香…り…)共にあっさり轢かれていた。ディアはだらしなくお尻をあげ、首を折って、ペタンと、色々な意味で終わっていた。
「あはは…」
やばい、笑うことしかできない…まさか弾丸(無邪気~男児~♪)に襲われるとわ思わなかった…。痛い…すっごく痛い…足折れてるんじゃないのってくらい痛い…なんなの…?
ディア(見た目出来る男)は昔からよく、巻き込まれる。いわゆる「不幸体質」と言う奴だ。ディア(内心駄目男…。)の日常はこんなことは日常茶飯事であり、起こらなかった時の方が物凄く珍しい。…程だ。「なんなの!?」とディア(運動音痴w)は心の中で大きく叫びつつ、立て直せない体制を立て直そうと、懸命にお尻を(けつぅ)を可愛く振り振り揺らしている。だーれも気にとめない(そう、日常茶飯事だから)今でも弾丸(あはは~あの夕陽に向かってダッシュだ!!)共は、お構いなく轢きまくる。轢きまくる。とにかく轢きまくる。半分泣きべそになった、ディア。
それをみじっと見ている一つの影があった。それは、マナだ。「マナはこちらを気にかけている▼」黒く塗りつぶされた逆三角形は点滅しながら、マナの横隣りで黒い縁取りと、白い文字で書かれたメッセージ的なものが浮いている。無論、魔法の一種ではない。多分どこぞの「ち、ちかづくな~―――」とかなんとかいいそうな人たちの後継者と言うか、末裔というか、が発症する病気の特徴の一つとしてあるだろう、フィルターかなんかで見えているのだと思う。そわそわするマナ。「たすけたい…でも助けられない…」自分の中のくだらない乙女と葛藤中(あうぅ、あうあうあぁ~)
「おうぃ、ディア!?大丈夫か?相変わらずのドジだなぁ、これで『え、僕ってドジなの?』って超素の顔で言うんだもんな天然も結構あるんだな(笑い)ほら、たった、たった!!」
声をかけたのは、ディアの親友と呼べる存在。クローム・シュヴァルト=ロキ。彼はニコニコしながらディアに手を差し伸べる。
「あ、ありがとう…クシュ…」
クシュ、それはロキのあだ名だ。ロキは去年の進級試験からの友達で、ディアがドジミスをしたところ助けてやり、仲良くなった。ロキとディアの身長差は 17センチ、はたから見ると兄弟のように中が良い。あだ名の理由は、出会ったときにくしゃみをしていたから。(クロームとシュヴァルトで略してクシュという説も)
ディアはロキの手を掴み、先ず、上体を起こしてもらってから、やっと立ち上がった。
ドーン、チャイムが鳴り響いた。まだ、後者の方に残っていた生徒たちは、あ、やべ、などと、言いあいながら、駆け出てくる。(無邪気男児込み)
「はぁい、じゃぁ、二時限目はじめますよぉ…」
やはり、覇気のない叫び声で、レイナールはずぅんとしていた。しかし、皆にはちゃんと聞こえているようで、キリッ、と整列をしていた。
「えぇ、ではこれから二時限目、はじまぁす」
だるぅく声を上げるのは、うちのクラスの学級委員、アマツ・ヨウ。彼は遠い国からやってきたらしい。まぁ、今の世界どの言語も魔法のおかげで聞き取れるため特に問題はない(因みに魔法名は、言霊。この魔法が出来てからは、生まれたその時に掛けてもらう。らしい)そんなことより……さっき轢かれて転んですりむいた膝とお尻が痛い…。
「きりーつ…あ、ちがった。きょうつけぇ…これから二時限目はじめまぁすぅ」
ヨウ…同じこと言ってるよ。などとディアは思いつつ、皆がもう一度礼をしてしまっているのでつられて…と言うよりは、空気を読んで礼をした。
「アマツくん…二回……言ってるよ?」
多分触れてはいけないであろう、部分に土足で踏み入った。
「…すみません。ちょっと、昨日の今日なんで…はい。」
アマツは小さく首を縦にさ下げ、謝る。アマツは今日調子が悪そうだ。顔も白くて、血の気がない。風邪でも引いているのか?と思ったが見る限りでは、咳もくしゃみも全くしていないし、たんに寝不足だろうか?妙にぐだ~としている様子はまるでとり何かにとり憑かれてしまったいるような…。まぁ、そんなことはないか…。昔そんな魔法があったが今は禁魔術として使用をするには、聖・魔術議会で許可を得なくてはならない。…メンドクサイから、説明省略。
そんな、事を思っているうちに、授業は進み、棒立ちをしていたのはディアだけだった。未だにポツーンとしているディアの背中をロキが押して、授業が進行していることを伝える。
「なぁ、ディア、今日のアマツなんか変じゃない?血の気がないっていうか、精気がないっていうか…何かにとり憑かれているような…なんかとにかく変だよな?」
「あぁ、今ちょうど僕も同じようなことを思った。確かにいつものアマツじゃない、つか、『昨日の今日』って何だよ…。」
う~ん。と二人は唸る。
「ユーリくん!?クロームくん!!?早く始めてください!!!」
考え込む二人にレイナールが一喝、「しかし、あまり効果がない▼」無論、精気がこもっていないため。しかし、二人はまだ黙って考え込んでいた。
「……ディア…ロキ…始めて…」
ズゥン、と冷たく暗い空気が、二人を襲った。声を掛けてきたのはアマツだ。
仕方なく初め、触媒を取り出す。ディアの触媒は、羽根(鷲)。ロキは、爪(自分の)だ。
「魔砲・矢狩」通称マホカリはお察しできるとおり攻撃呪文。複数の矢を同時に打ち出す呪文だ。(もちろん、魔力で形成されている)陣は四角四つを四角のの中で描く。攻撃魔法は角ばった魔法陣を描くことが多い。理由は知らない。詠唱呪文は「か弱き空を切る一つの矢よ、傷を負わせられないのか?ならば重複。複数の矢となり敵を狩れ!」だ。…呪文製作者表へ出ろ!!
攻撃系呪文は高級な触媒を使わないと、詠唱~発動した時、消滅してしまう。高級と言うよりは触媒自体にランク付けがあって、ランクに応じた回数だけ使用できる。たとえばディアの鷹の羽(根つき)はランクD+ロキの自分の爪はEと言うように。
ランクはA+~E-まである。それぞれの限界使用回数はDの触媒だと1~3回使える程度。Aだと100~一生使えるものまである。(因みにAの触媒は今は使用を禁じられている。Aランク以降の触媒はその生き物の生命自体を触媒にするため)
まぁ、どうせ自分たちの階級的にCまでしか使えないし。うん。
そんなことより、さっきから、殺気立っている視線が怖い。アマツ…怖いよ、アマツ…。
ディアとロキはやっと練習を開始する。
「『か弱き空を切る一つの矢よ、傷を負わせられないのか?ならば重複。複数の矢血となり敵を狩れ!』」
バァン!!
大きな音共に、数十本の矢が一斉に打ち出される。標的にされた、かかしに突き刺さる。同時にはなったため、耐えきれず、かかしが宙を舞った。
「『まぁ、こんあもんでしょ♪』」
ここまで、ディアとロキは息ぴったり。二人は顔を見合わせて笑いあう
「『さっすが、俺たち!最強コンビ二人組!』」
ガシっと拳をぶつけあう。
それをマナはじーっと見ていた「マナは仲間になりたそうにこちらを見ている▼」
次々と生徒は成功していった。レイナールは「おしえることないなぁ、優秀だなぁ…」と言いたそうな顔で皆を見ている。少しだけ精気の感じられる安心した表情だった。
時間はあっという間に過ぎ、ドーンと大きなチャイムが授業の終わりを告げる。これで午前の授業はおしまい。次は給食または弁当を食べてから一時間という長い休み時間を経て、午後の授業が始まる。
「ディアー」
「クシュー」
「『一緒に食べようぜ!』」
そいう前にもうとっくに二人は席について食べ始めている。ディアとロキにとってはこれが「いただきます」の役目を果たしているのだろう。
そしてやっぱり、視線が。「マナは一緒に食べたそうにこちらを見ている▼」
その視線に気づいた、ディアとロキはマナを呼んだ。
他のグループも食べ始めている。レイナールは「みんな…つくってもらっていいなぁ」とぶつぶつ言いながらお弁当を食べている。
これが彼らの昼食の風景だ。
「『『ごちそうさま』』」
三人で、はもって、いった。
黒々とした視線に気づかずに
みにくいかなぁ・・・うぅ