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少年ー1 プロローグ

まだまだプロローグ

少年は、城下の町を歩いていた。今日も、町は賑やかで、とても活気に溢れていた。

少年は、ひとつの店に立ち寄り、いい香りのするりんごを見ていた、少し痛んでいたが、店の人に了承を得て、ひとかじりした。そのりんごは、とっても美味しかった。少年はそのりんごを三つほど買って、その店を出た。


少し、ほかのものも見回ってみたが、特に欲しい物はなかったので、自分の家路へと足を運んだ。


***


「つまらないな」


少年はそう小さく、自分の部屋でつぶやいた。



ここは、「アンヘル」(つづりはAngel)と呼ばれる町、天使の町という意味らしい。

正直そんなことには微塵も興味を持っていない。だけど、不思議だとは思う、大体なんでアンヘルと読むのかが、一番疑問だ。まぁ、そんなことはどうでもいいことなのだ、昔からここに住んでいる人はそんなことを口には出さないし、別に教えてといっている人も見たことはない。

あ、そうだ、一様、自己紹介、まぁ、誰に言ってるのって話になるけど一様、自己紹介。

僕の名前は、ユーリ・カイム=ディア


みんなからはディアって呼ばれてる。…自分的にはユーリって呼ばれたい。けど、どうでもいいことだな。あ、ちなみに16歳、もうすぐ、成人の儀式を迎えて、立派な大人になる。

その、成人の儀式の内容は、ダンジョン、いわゆる、えーと…迷宮?見たいなのに隠されたなんというか…宝物を探しにいってこいだそうだ。あ、あれ?なんか後半変なのになってない?いや、なってない。


儀式は来週に開催されるそうだ、はっきり言って、帰宅などない、理由は簡単。「めんどくさい」からだ。


はぁ…と大きなあくびをして、ベッドに潜り込んだ。


ディアは、すぐ横にある戸棚から、一冊の本を取り出した。「塔の騎士」その本の表紙には大きくそう書いてあった。


僕はこの本を、数十回か読んだ。この本はとっても大事にしている。なぜなら、これは、おじいちゃんからもらった宝物だからだ。本に書かれていることは題名の塔の騎士と竜の物語、王国の騎士が竜に跨り、空を駆け、旅をし、時には涙あり笑いありの楽しい話だ。


竜は、本当にいたらしい、いまでも生きていると、おじいちゃんは言っていた。

僕も、昔本当にいると信じてた時もあった、まぁ、すぐにそんなの嘘だって分かったけど。

けど、嘘だって決めつけちゃいけないのかもしれない、そう言い切れな理由がこの町にある。例の儀式の宝物と言うのは、竜の鱗と羽根らしい、この町の大人は皆それを首に下げている。見た目は…トカゲのうろこそっくりなのだが、なんというか大きいのだ。羽根もどう見ても皮でできていた。

まぁ…作ろうと思えばできそうな代物なのだが。


深いことを考えるのを止めて、月明かりが照らす部屋で、ディアはいつの間にかすやすやと整った、寝息を立てて眠ってしまっていた。




夜が明け、日が差し始める、午前5時ごろ。今日は霧が少しかかっていて、少しばかり肌寒い。ディアはまだ、眠っていた。


町はだんだんと、明るくなり、自分たちの店の準備をし始めている者もいた。


ディアの狭い、一人部屋。その中央の壁には大きな時計が立てかけられていた。時計の秒針は少しずれていて、15分を差していた。

大きく、太陽が、町を夕日のような色で染め上げている。トーン、ディアの時計が15分早い、6時を告げた。


「…あ、…朝かぁ…。」

ディアはそう呟きながら、大きく背伸びをした。

「ディアー!?もう朝よ!早く起きてきてらっしゃい!!」

あぁ、分かったよ、と返事をして僕は、部屋から出ていき、階段を降りてすぐ横にある、キッチンへと足を踏み入れた。

「もう、時間ないから、早くご飯食べて学校に行ってらっしゃい!!」

さっきから、「近所迷惑なんじゃないか?」と思う程に結構大きな声で解りきっていることをちいち言ってくるのは無論、お察しの通り僕のお母さんだ。

僕は、左右に90度ずつ曲がる、木製の椅子に腰を掛け、お母さんが作った朝食をだるーく食べた。

食べ終えて、食器を台所へ。着替えを済ませて、忘れ物を点検してから、ブーツのひもをギュッと上げて、僕は玄関を出た。


歩き出して、しばらくすると大きな門が現れた。これはディアのう学校、「聖・魔術学校」


何ともふざけているような名前だ、特に聖なのか魔なのか、判別がつかない。

ディアはこの学校の中級階級の2年生。


聖・魔術学校は歴史が古い学校で、まだ王国があった時からあったらしい。この町は何かと王国が好きだな、とか思いつつ、ディアは門をくぐった。


この学校には、階段がない。2年生からは、魔術「浮き風」を使わなくては、行けない。なので、1年生は一階にある。(因みに、一年生の進級試験はこの、浮き風で自分を4メートルほど飛ばすことが出来れば合格。でないと二階に上がれない。まぁ、出来ない奴などいないが。)


「ほい」


ディアは腰のベルトに差した杖をとりだし、「風よ…!」と念じた。

彼の身体はふわりと浮きあがり。…とはいかない、それはそうだ。現実の魔法は某RPGのように唱えただけでは、なんの意味もない、ましてや、ただ念じただけでつかえただけでは魔術の意味がない。


魔術を使うには触媒が必要であり。(触媒とは、……触媒とは…知らん。僕は普段鳥の羽を使う)魔法陣を描き、(星の中に星、そして周りを囲む)…説明がだるい。


まぁ、とにかく、魔法を唱えるだけでは発動できない。


あーあ、もう、羽根が16枚しかないや、とディアは呟きながら、ふわふわ二階へと上がっていく。途中バランスを崩し危うく、床に突っ伏すとこだった。何とか体制を立て直して、すた、と床に足を置いた。

相変わらず広い廊下だ。ディアはそんなことを思いながら徐に教室へと足を運ぶ。


ドーン、大きな音が廊下に響き渡る。これはチャイむか何かと一緒だ。


この音を聞いた、他の生徒たちは一斉にダッシュ。はやくはやく、と、ちらほら聞こえる。まだ、予玲だって言うのに、まったく、そう思っていると、生徒が一人扉の前で転んだ。


ぷふ、と笑う声もするが、僕は生憎善良的に出来ているらしい。あぁいうのをみると助けずにはいられない。


ディアは、転んだ生徒のもとに足を運び、手を差し伸ばす。


「おぅい、大丈夫か?まだ、予玲のチャイムなんだし、焦ることなはいよ。ほら、手貸して、立って。」

「あ、ありが・・・と」

おぼつかない返事をしたそいつは、アレックス・マクラウド=マナ。幼馴染だ。うん。名前からして女の子だってことは察しにくいが、彼女は女子だ。彼女は女子だって…変ないい方だな。コイツは成績優秀で運動神経もそこそこで、昔は明るかったんだけど…いつの間にか根暗野郎になってしまった。あと、僕的には可愛いと思っていたりしていたりする…。はは。…正直好き…いや無い。


ディアはマナの手をとって、教室に入っていく。

次回から、ちゃんとした話になるかも。

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