第93話
「さて、どう展開して来るんや、ラフィン……」
と、そこでミケさんが言い淀む。
うん、オイラも一瞬、どうなってんの?と、思考が止まった。
ラフィンスカルのメンバーが、オイラたちトロイメンカッツェにではなく、オイラたちの前方3キロ先程の地点で、戦闘機と思われる機体を追い回して攻撃していたからだ。
あれ⁉ ラフィンスカルは、オイラたちを狙って来たんじゃないの⁉
「リーダー、ラフィンスカルの奴ら、うちじゃなくて、あの戦闘機狙いみただけど、どうするの?」
「それに、見たところ、リーダー機が居ません。スナッチャーザインは居ない様ですよ?」
「こっちは、昨日に襲われた恨みもあるし、格の違いを教える為にも、ラフィンスカルを殲滅や! スナッチャーザインが居いひんでも、アイツらを叩けば、スナッチャーザインも、うちらに楯突く気が失せるやろ。ついでにあの戦闘機、助けたろ!」
「了解です、姐さん!」
「OKよ、リーダー!」
「了解ですよ、ミケさん!」
「あ…あの…オイラは……」
「ロクスリー君も前線な!」
ミケさんが、オイラが全てを言う前に釘を刺す。
「は…ハイっス…」
涙目のオイラ。
ああ…このパターンは…またデッドループしそうな気がする…。
「大丈夫だって! オレたちもフォローするからよ!」
「今日の相手部隊にはスナッチャーザインも居ませんし、連携を取ればロクスリー君でも何とかなりますよ。」
「ま、ユリンちゃんたちを信じてよ! フォローは厚くするからさ!」
「りょ…了解っス! だから、マジ何とかして下さいっス! オイラだけじゃ無理っスもん!」
ケビンさんたちに縋りつくオイラ。




