第57話
「え~い! KGが新たに3機も出たとはいえ、ここまで差し込んでおいて、手ぶらで帰れるか! こうなったら、ラーゼンレーヴェ共も、まとめて撃墜して、部分パーツを奪ってやる! 野郎共! こっちに向かって来るラーゼンレーヴェに集中攻撃! 一点に火力を集中させれば、オレたちラフィンスカルは、例え噂のラーゼンレーヴェだろうと、撃破できるって見せてやれ!」
急激な状況の悪化の中でも強気のザインさんが、部下の人たちに指示を飛ばす!
「了解だ、ボス!」
「ラーゼンレーヴェが何だってんだ! オレたちゃ泣く子も黙るラフィンスカルだぞ!」
ザインさんの掛け声で、ラフィンスカルの面々が、士気を高める。
「セリア! ソルファージュ、敵部隊に艦砲射撃! 3連装大型レーザーランチャー! 垂直、水平ミサイル、掃射!」
「了解! 艦砲射撃に入ります! 3連装レーザーランチャー、垂直、水平ミサイル、発射します!」
ミケさんに、おっさんと呼ばれた艦長さんが、黒のパンツを履き、白のクロースに、黒のジャケットを羽織った、栗色の髪で、胸上までの長さのロングの髪の、毛先にだけゆるくパーマを掛け、前髪は目の上で流した、フェミニンロングの、オペレーターっぽい女性に命じ、ソルファージュと呼ばれた戦艦から艦砲射撃がラフィンスカルの部隊に放たれる。
「あぁぁッ…! レーザーが掠った…ッ!」
「クッ……垂直と水平の2種類のミサイルが嫌なタイミングで…ッ⁉」
「こ…こんなデカ物に…ッ!?」
ラーゼンレーヴェと呼ばれた青いGの俊足の攻撃に合わせて放たれたソルファージュからの弾幕が、ラフィンスカルの面々の、ラーゼンレーヴェからの回避地点に合わせて連撃で走り、あんな巨大な戦艦なのに、次々にラフィンスカルのメンバーさんたちを被弾させて行く!
「野郎共ッ! 戦艦の弾幕なんかに、そうそう当たるんじゃねぇッ! もっと注意して動けッ!」
「了解だ、ボス!」
「クッ…デカ物なんかは、オレたちラフィンスカルのKG撃墜ショーの賑やかしでもしてりゃいいんだよ!」
ザインさんの指令を聞き、ソルファージュの艦砲射撃を細心の注意で回避しつつ、部下の皆さんが、ギラ付いた目を、前面のラーゼンレーヴェに向ける。
「こ…このッ!」
「ちぃッ!」
ラフィンスカルの皆さんがラーゼンレーヴェを捉えて仕留めようとするが、凄まじい加速でスルスルと弾幕を躱し…!
「行くぜ、相棒! ラーゼンレーヴェ、突撃する!」
ラーゼンレーヴェが突撃する。
更に急激な加速を行い、レ-ザーガトリングガンと各種ミサイルを撃ちながら接近する!




