第37話
「もう分かったってのよッ! 死ぬって、こんな痛いんだぞッ! もう勘弁してよッ‼」
圧倒的な痛みが身体を突き抜ける。
皮膚が溶ける痛み。
骨が溶け落ちる痛み。
眼球が焼け爛れる痛み。
全身が痛覚の神経になった様に痛みだけを身体の全てが感じる。
そして、急激な意識遮断……。
そこで眩し過ぎる発光した光景は途切れた。
一瞬、世界が一点に集約される様な妙な感覚を覚えた。
ボヤけた視界が、徐々に明瞭になってくる。
「しっぽりは、いかへんけど、助けてくれたお礼に、うちらの仲間に入れたる! だから、今は、ここを切り抜けるで!」
「よかった……まだ、こっからだ……。シュタイガーンバオアーがやられた後からだったらどうしようかと思ったよ。でも、何度も痛いのは良くないぞッ⁉」
「何やッ⁉ いきなり文脈のおかしいこと言い出してッ⁉」
シュタイガーンバオアーの人が、さっきと同じ驚きの声を上げる。
あ、ここは一緒の反応なんだ……。じゃなくてッ‼
「TSの人ッ! とにかく回避に専念して下さいッ! 理由は今は言えないけど、オイラがこの状況を絶対に打開するから、とにかく回避に専念して下さいッ! お願いしますッ! 本当、一生のお願いっスッ‼ もうまた死んで痛くなりたくないのッ‼」
オイラの心の底からの一念の言にッ!
「なんやようわからんが必死なんは伝わったッ! 分かったッ! とにかく回避に専念するから何とかしてやッ!」
TSの人が頷き、理解を示してくれるッ!
「何だか分からんがロクスリーの言う事は盲言だッ! そしてロクスリーは素人のノーコンだッ! ゲズは放っておいてシュタイガーンバオアーに攻撃を集中させろッ!」
よし! シュタイガーンバオアーに攻撃が集中した! これでッ!!
「なんやッ⁉ ガトナスが2機とも、急に動きが止まりおったぞッ⁉」
「なッ…⁉ レンダーッ⁉ イリーッ⁉ どうしたッ⁉」
「すまん隊長。スタンアンカーの使い過ぎでエネルギー切れになっちまった……。」
「こっちもです。隊長すみません、後は、お願いします……。」
良しッ! ここからッ‼




