第266話
その頃……。
ソルファージュのGデッキの中、
シュタイガーンバオアーのコックピットの中に、
ケビン=ブロッサムの姿はあった…。
「何でだ…⁉ 何でなんだ…ッ⁉ どうしてこうなる……ッッ⁉」
シュタイガーンバオアーのコックピット内での、
シミュレーターの起動を、何度行ても、
どれだけの戦闘シミュレートを繰り返しても、
己のシュタイガーンバオアーでのシミュレーター戦績は、
惨憺たる有様が続くばかり…。
「あのクズ野郎が…やっと起きたってのは別に良い…!
クズでも……起きて来ねぇと…、
自分がクズなのを教えてやれる機会が無くなるからな…!」
と、ロクスリーの回復に、複雑な思いを抱きつつ、
「だけど…。
どうして…?
どうしてなんだ……ッ⁉
あのクズ野郎の操縦が上手いはずはないんだ!
アイツは姐さんを、見す見す危険な目に逢わす様なクズなんだ!
そのアイツに上手く操縦できて、何でオレが上手くできない⁉
アイツが…実は…凄いなんて……認めろってのか…ッ⁉」
ミケを思うばかりにロクスリーへ歪んだ想いが募るケビン。
「クッ……だけど…!」
と、目に力を籠め!
「きっと…。
きっと……!
シミュレーターじゃなくて、本番の戦闘になったら…!
きっと、上手く…!
上手く行くんだ……ッ!
そして、実際に戦って、ピンチの場面になったら、
あの時のロクスリーみたいに、
パワーアップする、何かが、この機体にあって、
全て上手く行くんだ……ッ!
シミュレーターだから、こんな結果しか出ねぇだけなんだ……ッ!」
と、咆哮する様に叫ぶケビン。
そこで……艦内に…アラート音が鳴り始めた…ッ!
「艦の周辺に機体反応…!
レッドバイソンの機体反応の模様…!
Gデッキのケビンは迅速に出撃して下さい…!」




