第263話
「えと……あ……うん…?
お腹の傷……?
お腹の…?
って……アアァァァーー…ッ⁉」
…思い出した……!
オイラ…ソルファージュ防衛戦でのシュメルとの決戦で…!
どうやったかいまいち分からないけど……!
あの……シュメルの動きが『見える』どころか…!
『もっと見える』状態になって…!
確かにシュメルをこの手で仕留めて……ッ‼
でも……そこからの記憶が全然……無い…⁉
「……ッ⁉
ユリンさん…! 38…ッ‼
そ…ソルファージュは…ッ⁉
ザインさんやシュメルは追い返せたんですか…ッ⁉
そう…!
さっきまで、ソルファージュ防衛戦の最中だったはずで!
確かにシュメルを仕留めた感覚はあるんだけど!
ホントにソルファージュは危ない状態だったはずで!」
と、勢い付いて聞くオイラだったが…。
「……って…?
…さっき……?
…さっきって……?
オイラを『ロク君』と呼んでくれる娘と…?
何か……変な見慣れない複座式のGに一緒に乗ってて…?
大きな星が点いたり消えたり…してて……?
…さっき…?
…さっき……って…え…あれ…?」
と、トーンダウンしてオイラが呟くと?
『起きたばかりで混乱されてるのですね、マスター。』
と38が言い。
「大丈夫! 大丈夫だよ!
ロクスリー君がシュメルを倒してくれたお陰で!
ロクスリー君の活躍のお陰で!
ソルファージュは無事だよ!
ケビンが部品の買い出しをしてくれて、
マカロニが修理をしてくれて、
もう非常用エンジンの応急修理も済んで!
移動するだけなら、もう全然問題ないんだから!」
と、更にブンブンとオイラの腕を振るうユリンさん。
「よ……良かったっス……。」
安堵の声を上げ、脱力するオイラを尻目に、
「とにかく、リーダー達に、
ロクスリー君、回復のお知らせをしてくるね!」
と、ウィンクを一つして、
38をオイラに渡して、この救護室を出て行くユリンさん。
その残された中で、
「ユリンさん…あんなに急いでくれて…。
38にも……心配かけたな…。」
と、38を撫でると、
『良いんです…。
良いんですよ…マスター…。
ご無事であるだけで…私は…。』
と、オイラの腕の中でフルフルと震える38。




