第257話
脱出ポッドが射出された先で、ザインが、モソモソと這い出て、
「クッ…クソがッ! 覚えていろよ、アヴァドン! 野郎共! 撤退だ! ずらかるぞ!」
と、吠えながら、部下と共に逃げて行く。
更に、シュメルも、脱出ポッドから這い出て、
「オレの完璧な経歴を、よくも、ここまでズタズタに引き裂いてくれたな! オレの美学に掛けて……ロック=ロクスリーッ! 貴様の存在を、この世界から、絶対に抹殺してやるッ‼」
と、恨みが籠った捨て台詞を残して敗走して行く。
「おーおー、逃げながら、吠える、吠える!」
と、負けても恨み言の捨て台詞を吐くザインやシュメルたちに、負けた事で、『もう、コイツらには敵わないから避けて行動する』とか言い出す奴らより、骨があってよっぽど良いと、喜ぶケビン。
「つ~か~れ~た~。ユリンちゃん、もう、今日はクタクタ~。だけど、ザインもシュメルも、二人共、あの捨てゼリフ的に、結構、どっちも、ネコやらせても大丈夫そうなのが分かって、良い収獲かな!」
相変わらず、余り理解しない方が良さそうな話をしながら、ユリンも、喜びの声を上げ、
「そちらのお嬢様。貴方様をお助けに行けず、誠に申し訳ありませんでした。ですが、良くぞ、ご無事で居てくれました。見目麗しい方々よ。」
深く謝罪を述べてから、キラキラの笑顔を見せて喜ぶレナス。
「うわ!? また見目麗しいとか、本当の事を言われちゃったよ!? 嬉しいけど、ユリンちゃん、テレちゃうなぁ、これは。」
「やから、上手言われたからって、ふやけんな言うてんのに! まあ、でも、ありがとうな、レナスの兄ちゃん! レナスの兄ちゃんが来てくれてへんかったら、今ごろ、撃墜されてるところやったわ。ホンマ、助かったで。」
レナスに、感謝の意を述べ、喜びの声を上げるミケ。
「いえ、無事で誠に恐悦です。見目麗しい御方。」
と、とってもキラキラの笑顔で喜びの声を上げてから、
「では、お嬢様方、私は、これで。お嬢様方に精霊の御加護が有ります様に。男共は、命を賭してでも、お嬢様方を御守りしろ!」
そう言って、ウンターザーゲンのブースターを噴かせて、ダッシュで離れて行くレナス。




