第21話
回る様な視界。
そして静止。
はるか下に地面、直ぐ上にも地面。
そら地下だからどっちも地面に見えるだろうけど、位置おかしいよね?
どうも機体の上下が逆な感じで爆風圏から抜けて、地下の中でも、かなり下まで転がり止まって着地したらしい。
連結も、爆風で吹っ飛ばされた影響で解けてるっていうね。
「だいじょうぶか、ロクスリーッ⁉」
「いや、ダジルさんこそ、大丈夫っスか⁉」
「見た感じで、こっちもそっちも人機共に外傷なしってとこだな。」
「それは何よりで。」
「何よりじゃねぇよッ! 何してやがんだ、オマエのオヤジはッ⁉」
「いや、さすがに、そこら辺は、あの世にダジルさんが行く時が来たら、向こうで父さんに言ってもらうしかないとしか……。」
ぶっちゃけ、家族とはいえ、こっちからしても理不尽な感じ。
まあ、そういう人だわなって感じでしかないワケだけど。
『マスター、ここより5キロ先付近に、前マスターが発見したG倉庫があるのですが、そのG倉庫からの発掘されたGを運ぶ時間を短縮しスムーズに運ぶ為に、ここより10メートル先付近の路面の前には、前マスターによりGハンガーが設置されています。それを使えば、ただ連結してライドブレードで走るだけより、先ほどのシュタイガーンバオアーというKGの進行地点に到達できる時間が、より短縮できると進言します。』
GSやG基地などからGを射出する場所をGハンガーと言い、それを使えば、通常より迅速に高速でGを発進できるらしいんだけど…。
「一応、聞いとくけど、それも使ったら爆発とかしないよねッ⁉ ねッ⁉ マジでそうしてくれるよねッ⁉ どっちかっていうとそうしてくんないかな、マジでッ⁉」
流石に、さっきの爆発はトラウマものっスという。
いきなり爆発が起これば誰でもビビるわ!っていうね。
だから、そのGハンガーまで爆発したら起きても見ちゃう悪夢になっちゃいますよと。
それは流石にカンベン。




