第14話
うん?
でも、これってチャンスでない?
自警団って言ったら、18歳以上で、FGの操縦が上手い人だけが選出されて構成されていて、大してTSとかも今まで来なくて、警戒と称して村周辺をウロウロしていて、村内ではふんぞり返っている割に、『TSと戦う事もあるから危険が伴うから』という口実で、村の役場へ住民が払っている村内費をふんだんに使った高額の給料が払われているらしい限りなくブラックに近いグレーの仕事。
という事は……。
「自警団の旦那。オイラを自警団の一員として雇わないっスか? 見ての通り、ゾンドだけしか動かせてないっスけど、今は猫の手も借りたい状況っしょ? ゾンドでも、何かの足しになると思うんスけど雇ってくれないっスかね? 自分で言うのもなんスけど、お買い得っスよ?」
とりあえず、自警団の職に就くべく自分を売り込もうとしてみる。
「えっ……オマエ、確か、ロクスリーさんとこの……。いや、オマエ、確か18歳未満だろ? それに、何かゾンドの操縦が怪しいじゃねぇか⁉」
「まあ、そうっスけど、たった1機のゾンドと下手な操者でも、この状況なら何かの役には立つと思うっスよ?」
「いや……まあそうだけど……でもなぁ……。」
「後で正式に自警団に入れて貰えたら、今は使い捨てでも良いんスよ。壁としてでも使うには良いかもっスよ? はっきり言って、オイラが逆の立場なら雇うっスけどねぇ。」
「ちッ、足元見やがるな。確かにこっちは猫の手も借りたいとこだよ。仕方ねぇからさっき先に行った先発隊には連絡してやるよ。自警団にも入れてやるから、しっかり仕事しろよ!」
「うぃっス。契約成立って事で。」
無事に交渉成立っと。とりあえず、任されたからには、一応は頑張っては見る模様。




