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第7話 ダンジョン探索~閉じる罠

「おっ、来たな。まずは、コイツを見て貰いたいんだぜ。オッサン。」

 ノーマンの『幻影魔法』で、映し出されたのは、宙に浮いた『鏡』の様な『魔物』だった。

「これは、『魔法生物』だな。ちなみに、『魔法生物』は、様々な『能力』を有するが、こいつは、『物理攻撃反射』だな。しかし、妙だな。こいつ1体だけなのか、ノーマン君。」

「ん? 『1匹だけ』だったぜ。それが、どうかしたんだぜ。オッサン。」

「本来なら、こいつは、『2体1組』の『魔物』だ。一方が、『物理攻撃反射』で、もう一方が、『魔法攻撃反射』を担当する。詰まる所、こいつの特色は、『連携』なのだ。」

「へぇー、そうなのか。でも、俺が、このドアの向こうにある部屋で見たのは、『1匹だけ』だったぜ。オッサン。」

 そう言いつつ、頑丈そうな鉄扉を、親指で指し示すノーマン。そう、これだけ頑丈な造りなら、声が中に漏れる心配も無いだろう。と言う事だが、念の為小声にしてもらっている。

「……ひょっとすると、『先行潜入者達』が、屠ってしまった。その可能性もあるかな。」

「おひおひ……まだ、入ったばかりだぜ。そんなに、結論を急いでどうするんだぜ。オッサン。」

「……それもそうか……。」

「じゃ、俺ら『役立たず』は、部屋の外で待ってっからよ、オッサン1人で、部屋に入って、いつも通りさくっと、ヤっちまってくれよ。」

「待ちなさい。『役立たず』ではないだろう。僕はそんな事、一度も言っていないがな。」

「おひおひ……あんたが、言ったんだぜ。『物理攻撃反射』ってよ。だから、『攻撃魔法』を持って無い俺らが、役に立つ事なんて、ありえねぇぜ。な、オッサン。」

「成程……そう言う意味か。だが、『勇者』は、人々の希望なんだ。故に『勇者パーティー』の一員が、『自虐ネタ』など言ってはならない。人々を不安にさせるからな、ノーマン君。」

「わぁーってるぜ。気を付けるぜ。オッサン。」

「よし、僕が、1人で部屋に突入。その扉を閉めろ。で、僕が合図したら、開けなさい。」

「おう、任せるんだぜ。オッサン。」

 後の事を3人に任せ、1人で室内に入った。この後に待ち受ける『運命』も知らずに……


 * * * 


 確かに、ノーマン君の情報通りだ。薄暗い部屋の広さ、間取り、宝箱、そして『魔物』。

 外から閉ざされた鉄扉を背に、『魔物』と対峙する。『魔物』も既に、僕を認識している。

 『鎖』だと! あの『魔法生物』は、自ら攻撃もするのか! 恐らく、鎖は鏡の裏に巻いてあったのだろう。故に、ノーマン君からは、見えなかった訳だ。ならば、是非に及ばず!

 速攻で片付けるべく、最大火力をブチ込む。呪文を詠唱する。だが、気付かなかった。

 その事に気付いたのは、『魔法』を発動した瞬間、室内が爆発に包まれた時だった。


 * * * 



次回予告

第8話 『暗殺』!

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