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第55話 日常~美鶴さんに、動画作成をお願い、他にも(マスコミ個人情報)

 今日も、美鶴さんが来訪し、賑やかな食卓を囲んだ。食後、僕の部屋に美鶴さんを呼んだ。

「こちらが、頼まれていた物です。龍善様。」

 おいおい……胸の谷間から、フラッシュメモリを取り出すとか、どんだけあざといんだ。

「……よく調べてあるな、素晴らしい。これなら、仕事もはかどるよ。ありがとう。美鶴さん。」

 フラッシュメモリの内容を、ざっと目を通す。これだけで、内容をほぼ全て記憶した。

「どういたしまして。しかし、宜しいのですか。『総統』閣下の政策。特に人材派遣会社の件。」

「ああ、あれか。大丈夫だ、問題無い。僕なら、10兆円を払わずに済む方法を知っている。」

「え! そんな方法が、あるのですか。龍善様。」

「簡単だ。人材派遣会社は、雨後の筍みたいに沢山ある。弱小会社が、大手に経営権を売却して、吸収合併されればよい。会社が消滅すれば、支払い義務も消滅する。」

「……そんな事、許すのですか。とりっぱぐれですよね。龍善様。」

「僕の見立てでは、1~2社は残る。これで、20兆円だ。国民一律給付10万円には、1回につき10兆円必要だ。よってこれで、2ヶ月分確保した事になる。」

「成程、そこまで計算されていた訳ですね。龍善様。」

「更に、消滅する会社の幹部には、売却益で退職金を与えて、追い出す。で、1千億円くらい払えるだろう。これらで、1か月はいける。」

「そうまでして、『統廃合』に、こだわる理由は何でしょう。龍善様。」

「あいつら、沢山いる癖に、価格競争しない。他より安く企業と契約しない。どころか、みんな一律に高い。その上、中抜き率も高い。ここらで、『統廃合』して監視し易くすべきだ。」

「凄い……そこまで考えていたのですか。で、監視は如何致しましょう。龍善様。」

「勿論、頼むよ。それに、今後の動画撮影の予定なんだが、質問が増えているようだし、まとめ撮りしておきたい。編集作業を、お願いするよ。美鶴さん。」

「はい。と言う事は、頼んでおいた『アバター』が、できた訳ですね。龍善様。」

「そうだ。これを見て欲しい。日本語と英語以外の言語は、『アバター』に、合いの手役をさせる。外国語を、カタカナに変換するプログラムは、各国の主要言語全てに対応済みだ。」

 タブレット端末を見せる。勿論、そこには、件の『アバター』が、映し出されている。

「流石のお手際。ですが、例の件……数が揃いません。拒否反応が多過ぎます。龍善様。」

「いいか、僕が用意した原稿を、翻訳プログラムに、読ませる。何語に翻訳するか選択する。名前を付けて保存する。全てボタンをクリックする作業が必要なんだ。」

「しかし、『引きこもり』の方を、翻訳作業に充てる案は、無理があるのでは? 龍善様。」

 ここで、妙案を閃いたので、暫し美鶴さんと協議した。


 * * * 



次回予告

第56話 幕間10

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