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第51話 動画~厚生労働省

 次の参加者は、官房長官、厚生労働省事務次官、日本医師会会長の3名だ。

「前置きも、挨拶もいらん。さっさと始めるぞ。例の『新型伝染病』の件だ。会長。」

「はっ、『新型伝染病』は、『指定感染症』のレベルを、下げても問題無いと考えます。但し、『インフルエンザ』と同格にするべき。そう提案します。『総統』閣下。」

「成程、『インフルエンザ』であれば、PCR検査で儲ける事が、可能だからか。」

「なぁ~~んの事でしょう。私には、さっぱりですな。『総統』閣下。」

「しかし、ワクチン接種が遅れており、パンデミックの危険性もあります。『総統』閣下。」

「事務次官、僕は別に、何の考えも無く言っている訳じゃあない。まずは、これを見たまえ。」

「……治験データですな。何々……『新型伝染病』の『特効薬』。『総統』閣下!これは!」

「ある医師が、医師会の圧力にもめげず『特効薬』を『新型伝染病患者』に使った結果だ。これによれば、死者は『ゼロ』。どころか、発熱の翌日までに来院すれば、重症化も『ゼロ』。」

「……しかし、『総統』閣下。治験データの人数が少な過ぎでは?」

「事務次官、よく見たまえ。それは、市販薬だ。既に治験なら完了済み。ただ、『新型伝染病』との『相性』を確認した物であり、先生に頼み込んで、コピーして貰ったのだ。」

「では、そろそろまとめに、入りますか。『総統』閣下。」

「そうだな、官房長官。では、『新型伝染病』の『指定感染症レベル』を、『インフルエンザ』と同格にする。で、罹患した場合、資料にある『特効薬』を投与する事。タミフルと同じだ。」

「成程、するとワクチンは、如何致しましょうか。『総統』閣下。」

「『インフルエンザ』と同格なのだから、マスクも含めて、国民の自己判断だ。更に、経済を最優先する。緊急事態宣言も、まん防も無し。三密も関係ない。かつての姿に戻してよい。」

「すると、給付金は、如何致しましょうか。『総統』閣下。」

「過去、出した緊急事態宣言や、まん防による影響を受けた。その方達には、当初の予定通り支給する。確か、10月一杯だったな。そこで、終わりにしなさい。いいな、官房長官。」

「では、記者会見は、今回の発言を伝える。お言う事でしょうか。『総統』閣下。」

「その通りだ、官房長官。但し、その場には、事務次官、それに会長も参加する事。」

「何故でしょう、『総統』閣下。」

「当然だろう、『医学的見地』に立った発言をできる人員が必要だ。それに、厚生労働省が、全面的にバックアップしている事を、アピールする必要もある。いいな、諸君。」

「はい、承知いたしました。『総統』閣下。」

「ちなみに、厚生労働省の『年俸10万円』は、決定事項だ。『新型伝染病』の死者が、1万5千人を超えた事、この罪は重いぞ。当面、解除する理由は無いと思え。」


 * * * 



次回予告

第52話 会談~宮内庁

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