表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

43/56

第43話 幕間8

「……うぅぅ……っ……あ……びい……なんで、あんな男にぃぃ。アビイぃ……。」

 ジョッキの中身を、一気にあおるトミー。

「おいおい……トミー、大丈夫なのかよ。ペース早過ぎなんだぜ。」

 こちらもジョッキの中身は、同様だが、チビチビやってる。

「まぁ、ミズで、ウスめたヤスザケなんだし、たいしたコッチャねぇだろ。」

 3人で、1杯のかけそば……もとい、水で薄めた安酒を3人で分けて飲んだいる。

「……ううぅ……。」

「ん? トミー、ヨイつぶれたのか。」

「いいや、そうじゃないぜ。……泣き崩れただけだぜ。」

 後半を、ささやき声で、口から滑り出すノーマン。

「よっ、アニキ。大変だったな。こんな所にいたのかよ。」

 盗賊特有の『符丁』で、意志を伝えるのは、若い以外に特徴の無い影の薄い男だった。

「おう、心配かけたな。調子はどうだい。」

 こちらも、応じる為、盗賊特有の『符丁』で、意志を伝えるノーマン。

「ボチボチだな。で、最新のネタが、あるんだ。どうだい、アニキ。」

「おっ、助かるぜ。で、ネタと、情報料は、どんなもんだい。」

「新しい迷宮が、見つかったんだとよ。詳しくは、情報部に行ってくれ。アニキ。」

「……ショボイネタだな。新着投稿情報と大差ねぇな。」

 などと言う無意味な指摘をする者などこの世界に存在しない。

「そっか、ありがてぇぜ。ケド、わりいな。今、持ち合わせが厳しんだぜ。」

「冒険の後、一杯奢ってくれよ。それで構わねぇよ。アニキ。」

「そっか、じゃなだぜ。」

 立ち去る影の薄い男だった。その後、盗賊ギルドに向かうノーマン。夜遅く再集合した3人。

「ツー訳で、ギルドで見つけた情報だ。残念ながら、予算の都合で、入り口の場所までだけだ。」

「……これって、『あの』迷宮かよ……あんま、いい気分しねぇな。」

「オッサンの、シタイはこびだした。ダイジョウブだろ。」

「2人共、落ち着くんだぜ。説明続けてもいいか。」

 無言で、先を促す2人。それを受けて、説明を再開するノーマン。

「場所は、通路の突き当たり。隠し扉が見つかったんだぜ。但し、これ『魔法』が必要だぜ。」

「でも、オレたち、マホウつかえない。やとうのか。」

 細々した打ち合わせを経て、迷宮へ挑む事にした3人。が、彼等は未だ運命を知らない……


 * * * 



次回予告

第44話 お父さん、お願いが……

ご愛読ありがとうございます。

面白ければ、ブックマークと、星をお願いします。

励みになります。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ