第41話 動画~文部科学省:その2
「『違う』! それは『間違っている』! 投票率の『低さ』の責は、『諸君ら』の『教育』にある。『教育』が、なっとらんから、国民が、政治に無関心なのだ。勘違いするな。」
「『勘違い』と、仰いますが、エビデンスは、あるのですか。『総統』閣下!」
「分かった。ならば、文部科学省の昨年度年俸は、『10万円』だ。そして、『過払い金』の『返還』を請求する。これを見たまえ。『総務省』から、発表されたデータだ。」
「これは、前回の選挙結果ですな。それも年齢別……そうでした、18歳以上に、選挙権が拡大されたのは、前回が初めてでした。それで、18歳と19歳の……。」
「ようやく気付いたか。法改正は、数年前に実施されていた為、教育現場では対策に追われた。具体的には、全国の高校で、選挙の授業、公約の分析や議論が定期的に行われた。」
反論の術を、思いつかなくなったらしい。押し黙る文部科学省の役人達だった。
「結果として、『投票率』は、『高校生』が、50%超え、19歳が、約32%だ。これは、高校では教育に力を入れたが、卒業すると疎遠になる。結果、選挙から足が遠のいた訳だ。」
こうして、理解が追い付いて行く。そして、退路を失った事も、理解する官僚達。
「ここから導き出される結論は、1つだ。『付け焼刃』それに尽きる。教育とは、18歳になって、慌てて始めても、身に着かない。幼少期から『みっちり』やるべし。分かったか。」
沈黙は、雄弁に勝る。と言わんばかりに、反論できないでいるのは、官僚達だった。
「何も選挙だけではない。国家形態、国際情勢、国防、経済、学習すべき事は山ほどある。」
「しかし! 『10万円給付』を妨害し続けたのは、『財務省』です! 私共は、『無関係』どころか『被害者』です! これでは、『連帯責任』ではありませんか! 『総統』閣下!」
未だ、そんな事を言っているのか。『勘違いし過ぎ』だ。ならば、最後の手段だな……
「諸君らの『果たすべき責任』とは何だ。答えは聞いて無い。『日本国民に適切な教育を与える』。それが、諸君らの『果たすべき責任』であろう。その仕事が『失敗だ』と指摘している!」
「しっ……『失敗』ですと! エビデンスは、あるのですか! 『総統』閣下!」
「諸君らは言った。『財務省官僚』は、私腹を肥やす為、国民から『搾取』する『クズ』だと。」
「そこまでは、言っておりません。せめて、オブラートに包んで下さい。『総統』閣下。」
「宜しい。諸君らの『勘違い』は、『人が生まれながらにして悪である事を認識していない』だ。故に、『教育』が『必須』なのだ。『投票率』の件も、解決していないだろう。」
歯ぎしりの音が響く。勿論、音源は事務次官の口腔内だ。ここで、やるべき事を指示する。
1つ、『道徳』の時間を有効に使う事。『人に迷惑をかけるな』そう、叩き込め。
2つ、正しい歴史認識を重視しろ。北方領土を略奪された件。シベリア抑留と引き換えに、北海道を防衛した軍人の件。竹島在住邦人虐殺事件。自虐史観を徹底排除しろ。
3つ、国家形態、国際情勢、国防、経済など、選挙の投票先や、学生自身の進路を決める為の『情報』を、多く正確に教えろ。……以上だ。さっさと仕事しないと『処罰』するぞ。
こうして、文部科学省の官僚も、すごすごと去って行った。
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次回予告
第42話 動画~経済産業省資源エネルギー庁
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