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第40話 動画~文部科学省:その1

 今回も、来客から始まるライブ配信動画だ。勿論、所信表明演説以降、入れ代わり立ち代わり各省庁の官僚が、来訪して来る。その中でも、重要度の低い物は、削除してある。

 で、今回の来客とは、文部科学省事務次官、同省文部科学審議官である。

「失礼致します。『総統』閣下。」

「入りたまえ。何時始めても、一向に構わん。挨拶も不要だ。さっさと本題に入りたまえ。」

「では、お言葉に甘えまして……申し上げます。所信表明演説についてです。本気ですか。……否、正気を疑う内容でした。日本の統治機構を、潰すおつもりか! 『総統』閣下。」

「それだけか、事務次官。」

「『それだけ』って、日本の統治機能……実務を担って来たのは、他ならぬ『霞が関』です! 政治家とは、命令するだけ。実際に汗水流して働いて来たのは、私共です。『総統』閣下!」

「『それだけ』とはな、意味が違う。今から、諸君らの『勘違い』を『正す』前に1つ。」

 ここで、机上に投げ出した両脚を、床に降ろし、人差し指で『1』を示した。

「諸君らの『羞恥心』は、どちらの方角を向いている。」

「……それは……私達が、『厚顔無恥』だ。とでも言いたいのですかぁっ!」

「諸君らの言い分はこうだ。『自分達は汗水流して働いている。年俸10万円は少な過ぎる。』違うかね、事務次官。」

「当然でしょう。官僚は、奴隷ではありません。政治家の政策実行の為、働いています!」

「先程も言ったが、諸君らの『勘違い』を『正す』。諸君らは、奴隷ではない。『国』の従僕だ。そして、『国』の『主権』は誰だ。『国民』だろう。即ち、諸君らの主は『国民』だ。」

「とっ……当然でしょう。『民意』に応えるのは、『政治家』の仕事です。『総統』閣下!」

「ほぉ……だが、その『民意』が、『適確』に『適切』に『適正』に『反映』されていないではないか。例えば、前回の衆議院議員総選挙の『投票率』だ。小選挙区比例代表共に約53%だ。」

「投票率の低さは、国民の『民意』の低さです! 責任転嫁ですぞ。『総統』閣下!」

「『違う』! それは『間違っている』! 投票率の『低さ』は、『教育水準』の『低下』だ。いいか、『人は城、人は石垣、人は堀、情けは味方、仇は敵なり』。人材こそ国の宝だ。」

「……武田信玄ですか。しかし、その武田家も、滅びましたぞ。『総統』閣下。」

「分からなぬか、事務次官。今、日本は滅びつつある。武田家同様にな。そう言ったのだ。」

「……お……大袈裟でしょう。不安を煽るとは、陳腐な手法ですな。『総統』閣下。」

「そもそも、『民主主義』とは、『選挙』によって『民意』を『政治』に『反映』させる制度だ。その根幹たる『投票率』が、約半分では話にならん。何故だか解るか、事務次官。」

「……確かに、『投票率』の低さは問題視されています。が、その責は政治家にあります。」


 * * * 


次回予告

第41話 動画~文部科学省:その2

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