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第33話 動画~質問コーナー:『パレスチナ問題』

 今度は、視聴者の質問に、答える形式の録画式動画だ。動画撮影者に、合いの手を頼んだ。

「本日は、宜しくお願い致します。『総統』閣下。」

「こちらこそ、宜しく。で、今日の質問は、何かな。」

「え……『パレスチナ問題』について教えて下さい。学校では、詳しく教えてくれません。」

「そうなのか。どうやら、日本の教育には、大鉈を振るい足りないようだな。よし、なるべく分かり易く語るとしよう。まず、登場人物だ。ユダヤ人、パレスチナ人、英国だ。」

「ん? 『英国』は、『人』では無く、『政府』なのですか。『総統』閣下。」

「その通りだ。で、時期は、第一次世界大戦(1914年開戦)に遡る。この時、どうしても戦争に勝ちたかった英国は、通称『三枚舌外交』と呼ばれる手段を講じた。」

「『三枚舌』……嫌な予感しかしません。『総統』閣下。」

「では、説明だ。『三枚舌』その1。ユダヤ人の大富豪から、戦費を借りた。勿論、只ではない。交換条件として、『エルサレム近隣にユダヤ人の国を建国する。』を約束した。」

「確か、ユダヤ人は、かつて自分の国を滅ぼされ、根無し草だったのですね。『総統』閣下。」

「その通りだ。2千年の歴史は、今回省略するぞ。で、『三枚舌』その2。中近東に居住している民族パレスチナ人に、兵を出して貰った。条件は、『エルサレム近隣の居住権』だ。」

「さっきの約束と、丸かぶりじゃないですか。『総統』閣下。」

「その通りだ。更に、『三枚舌』その3。仏露と裏協定『エルサレム近隣を分割統治』だ。」

「マジですか。それって、トラブルの元以外の何でもないですよね。『総統』閣下。」

「自然、当然、必然の結果だ。『ここは自分の国だ』という意識は、ユダヤ人、パレスチナ人共通の物だった。『三枚舌外交』は、後々まで批評と批正と批判の的となっている。」

「ですよねぇ。……同感です。『総統』閣下。」

「で、第二次世界大戦終了まで、暫定統治をしていた英国が、匙を投げた。」

「……あのぉ……突っ込み所が多過ぎて、悩まし過ぎます。『総統』閣下。」

「そこで、できたばかりの国連が、仲裁に入り、ユダヤ人、パレスチナ人の国が出来た。」

「これで一安心……あれ、でも『パレスチナ問題』って解決してませんよね。『総統』閣下。」

「いい質問だ。この時、エルサレム近隣は、ユダヤ人の国イスラエル、パレスチナ人に、分割された。が、イスラエルには『広く』。パレスチナ人には、『狭く』分配された。すると。」

「! まさか、怒ったパレスチナ人が、戦争した。とかですか。『総統』閣下。」

「その通りだ。で、この戦争を『第一次中東戦争』と呼ぶ。『第四次』まであった。尚、紆余曲折を経て、イスラエルと、パレスチナ国は、国連加盟国として独立承認されている。」

「でも、戦争は、終わっていないと……分かりました。ありがとうございます。『総統』閣下。」


 * * * 



次回予告

第34話 『パレスチナ問題』~会談:その1

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