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第31話 動画~財務省:その3

「しかし、給与から3兆円を、削減するのに、幾ら経費がかかると思っているのです。」

「簡単だよ。まさか、こんなチョロい計算も出来ないのか。答えは、『10万円』だ。」

「そ……そんな、『10万円』で、できる筈がないでしょう。エビデンスは……」

「ある。問題無い。どうせ、給与計算などコンピューターに入力し、プログラムで計算させているのだろう。だったら、お前が、1人で全て入力すればいい。ほら『10万円』で済む。」

「そんな! 64万人ですよ! 1人でできる筈が、無いでしょう。」

「民間の(ブラック)企業では、当たり前の事だ。」

「今、『ブラック』と言いましたよね。それこそ、『人権侵害』ですぞ!」

「1ヶ月以内に、終わらせろ。1秒でも早く始めないと、『できませんでした』になった場合、それもやはり、サボった時と同様、『処罰』するぞ。」

 結局、言い返す言葉も尽きたのか、怒りにわななきつつ、去って行った官僚共。

「どうせ、『魔法』で幾らでも『説得可能』なのに、『論破』する必要なんてあるのかよ。」

 などと言う無意味な指摘をする者などこの世界に存在しない。

「連中は、自分が偉いと勘違いしている。よって、敗北を与える事で、その幻想を破壊した。」

 などと言う無意味な指摘に事実を被せる者などこの世界に存在しない。


 * * * 


 今度は、視聴者の質問に、答える形式の録画式動画だ。動画撮影者に、合いの手を頼んだ。

「本日は、宜しくお願い致します。『総統』閣下。」

「こちらこそ、宜しく。で、今日の質問は、何かな。」

「質問の前に、お知らせがあります。何と、チャンネル登録者数が、1千万人を越えました!」

「それって、全人類の1%未満だろ。半分以上で驚きなさい。それより質問だ。早く早く。」

「……え……そのぉ、『10万円給付は、何時届くのですか。』と言う質問が多数。」

「ああ、実はねぇ……財務省のサボタージュと、闘っている。実は、霞が関へ足しげく通って、連中の尻を叩いているのさ。が、僕が目を離すと、サボるんだ、連中。困ったものだよ。」

「それって、何か、対策は無いものでしょうか。『総統』閣下。」

「ん……ついさっき、『事務次官』を、『反逆罪』で、『更迭』の上、『逮捕』させた。残存する役人共に、『お前達も同様になりたいか』。そう言ってやったら、慌てて仕事してたよ。」

「はぁ……で、実の所、何時頃『10万円給付』は、届くのですか。『総統』閣下。」

「今月分は、一週間以内にやれと、命じておいた。だから、できるだろう。」

 と言う具合に、つつがなく動画を進め、しめる事ができた。


 * * * 



次回予告

第32話 幕間6

ご愛読ありがとうございます。

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