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第30話 動画~財務省:その2

「まったく以て、嘆かわしい。相変わらず『財務省』の『隠蔽体質』は、治って無いな。」

「失礼でしょう。『隠蔽体質』とは、何の『エビデンス』が、あるのですか!」

「当然、あるぞ。それも動かぬ『証拠エビデンス』がな。それは……。」

「それは?」

 間を取って、息を落ち着ける。ここからが、重要なのだから。

「誰だ! 誰だ! 誰だぁ~!」

 「1200兆円もの大金を、日本政府に貸したのは、『誰』だ!」は、「誰だ! 誰だ! 誰だぁ~!」と聞こえた様な気がしたが、きっと気のせいだろう。

 某忍者隊とも無関係に相違ない。

「そ……それは、『日本銀行』です。『日銀』が、赤字国債を買い支えているのです!」

「知っている。『日銀』が、『700兆円』。『民間銀行』が、『500兆円』だったな。」

「そ……その通りです。よくご存知ですね。『総統』閣下。」

「だが、『無から有は生まれない』。『日銀』は、それだけの大金を、如何にして工面した。ああ、説明の必要は、無いぞ。『日本銀行当座預金』から、出しているのだろう。」

 ようやく、口をはさむ暇も、話題も無くなったのか、沈黙をほおばる官僚達だった。

「では、『日本銀行当座預金』とは何か。それは、『法律』で定められている。『民間銀行』は、『日銀』に『日本銀行当座預金』を開設し、『預金』しなければならない。とな。」

 連中が、沈黙しているので、僕のターンだとして、話しを続ける。

「だが、『民間銀行』とて、『無から有は生まれない』。それだけの大金を、如何にして工面した。ああ、説明の必要は、無いぞ。それらは、全て『国民』の『預金』なのだからな。」

「……っ、ち……違います。それは、『預金』ではありません。『総統』閣下!」

「忘れたか、『違うと言うだけなら猿でもできる』のだ。猿とは会話にならん。」

 またも、僕のターンになった事を示す。それは沈黙だ。当然、話しを続ける。

「何と言う『厚顔無恥』だ。そもそも、政府は『国民』から集めた『預金』を、借りていたのだ! それを返済する相手、『国民』からむしり取る。だから最初に『羞恥心』を問うた。」

「しかし、プライマリーバランスを、黒字化するのは、急務です! 『総統』閣下!」

「その嘘なら、今しがた『破綻』したぞ。『1200兆円』を返す相手は『国民』だ。よって、急務は『国民一律10万円給付』だ。さっさとやれ。サボると、『処罰』するぞ。」

「……何の法的根拠が、あっての『処罰』を貸すのですか。『総統』閣下。」

「『総統』の命令に従え。これは、憲法を含めたあらゆる法律に優先される。従わない場合、入省してから今までの年俸を、全て『10万円』にし、過払い金を請求するぞ。」

「そんな! 『人権侵害』ですぞ! 本気ですか! 『総統』閣下!」

「国民を欺き、人権を無視し、搾取し、私腹を肥やし、挙句には天下り。こんな輩の『人権』など保証に値しない。さっさと、『10万円給付』しろ。サボると、『処罰』するぞ。」


 * * * 


次回予告

第31話 動画~財務省:その3

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