第28話 日本向け所信表明演説~その2
「『就職氷河期世代』を生み出したのは、当時の国会議員だからだ。故に、国民の責任である。で、ここまでは、話の『外郭』だ。そろそろ『本丸』に移るとしよう。」
ここで、水を一口。一拍おく。
「まずは、経済だ。消費税は、『廃止』を前提に『減税』する。こう言うと、『財源』と言う輩が、必ずいる。大丈夫だ、問題無い。そこで、こんな手がある……」
敢えて、ここで沈黙。少し間を開ける。
「国会議員と、国家公務員の年俸を、一律『10万円』にする! これが身を斬る改革だ!」
今度は、どよめきが、鳴り響く。そうなるだろうとは、予想済みだ。
「昨年、国が出した緊急事態宣言のせいで経済が停滞した。そこで、国民に一律10万円が、支給された。そこまではいい。が、その後何も無い。緊急事態宣言は、延長したのにな。」
一拍おく度に、室内の空気が、変わっていく事を感じる。
「これは、国が国民に対して『お前らは1年間10万円で生活しろ』と命じたに等しい。故に、国会議員と、国家公務員の年俸は、『10万円』で十分だ。」
変わっていく空気。想定通りの状態だな。ならば……
「当然、退職金も『10万円』、議員年金も、公務員年金も、一括で『10万円』だ。」
どんどん空気が、変わっていく。これは、予想以上になりそうだ。
「但し、例外もある。何しろ、日本は『縦割り行政』。権限違いの部署も存在する。次の省庁だ。防衛省、外務省、海上保安庁、警視庁、内閣直下の機関、それに宮内庁だ。」
あまりの事態について行けないのだろう。会場内は、呆然と愕然と唖然と言う空気で満ちた。
「更に、年金制度も廃止する。今まで積み立てたお金を、返還して終了する。無論、社会保険庁など関連する官僚共は、全て解雇とする。これで、『財源』は十分だろう。」
ここで、また一拍おく。
「次に、二重税制の廃止だ。レジ袋は、そもそも法律でないので、有料にする事、そのものを禁止。所得税の下限は、1千万円で税率は10%。最大は、9千万円で税率は90%。」
ここで、また一拍おいて、ために入る。
「また、全国民に一律給付を、実施する。『毎月10万円』。これを1年間だ。……で、諸君、これらの改革は、諸君らが愛する『民主主義』では、成しえなかった。何故だ!」
ここで、机を叩く。盛大な打撃音を生み出す。
「それは、僕が『独裁者』だからだ! これから、『大鉈』を振るい、人類社会の『欠陥』を、叩っ斬る! そして、『悪用し難い制度』に置き換える! 着いて来い! 諸君!」
ここで、両手を広げ、演説終了を伝えた。
* * *
次回予告
第29話 動画~財務省:その1
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