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第18話 ゴミクズの城

 アリオス・エル・リンドブルムはこの国の王である。王である彼はこの国のものは全て自分のものであり、自分が望めば誰を弄ぼうが殺そうが許されると信じていた。


「お願い! たすけ――!」

「うるさい」


 アリオスは淡々と女を殺した。最初こそ弄んでから殺していたアリオスだが、徐々に弄ぶ気が無くなり、今は目の前の人間を殺すだけの作業をしていた。

 本来、人が死ねば死体が残り、後始末が面倒なのだが、アリオスが殺した人間は白い粒子になり、アリオスの剣に吸収され、消えていっていた。


「だいぶ貯まったな」


 アリオスは愛しい恋人を見るような目で右手の剣を眺める。


「次を持って来い」

「はっ!」


 アリオスに命令された男は、牢屋に迎い、適当に捕らえた人間の中から次の生贄を探す作業を開始する。


「ふふふ、この剣さえあれば、何も恐れるものなど無い!」


 アリオスがそう言いながら振るった剣は、紛れも無く神剣であった。


 軍神剣アルファンセレ。殺した相手の幻想因子を吸収し、影兵シャドウソルジャーと呼ばれる兵に作り変える能力を持ったこの剣はリンドブルムの国宝であったが、その非人道的効果から封印されていた。

 しかし、アリオスはその封印を破り、この力でエスタシアに戦争を仕掛けようと考えていた。


「大体150人は殺したから、1500体は呼び出せるか? ははは」


 幻想因子の量は人によって違うため、実際には1300体ほどの分の幻想因子しか貯まっていなかったが、個人の戦力としてはそれなりのものだった。

 ただ、エスタシアには現在シルヴァリオン帝国の人間がいるため、普通の兵士と大差の無い強さの影兵シャドウソルジャーでは、現在の10倍以上の数がいても勝ち目はない。この男が少しでもまともな判断が出来るなら、こんな無駄な事はすぐにやめるはずだった。


「待ってろエスタシア……」


 だが、この男はまともではなかった。


    ◇◇◇


 サクヤは今、リンドブルム城の前にいた。


「さて、どうやってあの魔道具を解除させようかしら」


 お願いするだけで解除してもらえるなら、この国はこんな状態になってはいない為、普通の方法ではダメだとはわかっている。しかし、他に思いつく方法など一つくらいしかない。


「やっぱり、ぶっ飛ばすしかないわね」


 サクヤは頭脳戦で渡り歩いていけるほど、知識を持っていない。できる事は突っ込んで倒すそれだけだ。しかし、対神兵装が発動しない一般兵との戦いは、サクヤにとっては神意能力者と戦うよりも辛いものになると予想できた。



御主人様コイツの脳みそは筋肉で出来ているんですかね。ばーか』



 サクヤは何故かムカツクな事を言われた様な気がしてムッとするが、無視して城門へと向う。


「止まれ! お前は何者だ!」


 当然の様に門番が立ち塞がる。門番二人の装備は町で出会った男達と違い、きちんとした鋼鉄製の軽鎧であるが、何故か一人は武器を持っていない。


「ここは一般人が来て良い場所ではないぞ!」

「早く離れろ!」


 男達が代わる代わるサクヤを怒鳴りつける。サクヤは来いと言ったり来るなと言ったり忙しい国だと思いながら口を開いた。


「ちわー、エスタシアの方から来ましたー」


 まぁ、嘘は言っていない。


    ◇◇◇


「国王様、お伝えしたい事があります」

「なんだ、俺は今忙しいんだぞ」


 アリオスは殺すだけにも飽き、今度はならず者が隠していた女を抱きながら斬り殺すという行為を開始し、その体を返り血で真っ赤に染めていた。


「それが、城門で騒ぎが起こったらしく、兵達が報告に来ました」

「騒ぎだと? どうせまたゴミ共が騒いでいるのだろう」


 生臭い鉄の臭いと、国民をゴミ呼ばわりした国王に顔を顰めながら、側近は話す。


「私もそう思ったのですが、暴れているのはエスタシアからの使者らしいのです」

「なに!?」


 サクヤはエスタシアの方から来たとしか言っていないのだが、伝言ゲームが行われているうちに少しずつ内容が変わり、側近の耳に入る頃にはサクヤはエスタシアからの使者であると断定されていた。この王にしてこの部下ありである。


「何故、このタイミングでエスタシアの使者が騒ぎを起こす! まさか……!」


 アリオスが思い当たる事と言えば、ゼノンが起こした事に対する調査くらいのものである。アリオスには犯行理由が十分にあるので、いつかはこうなると思っていたが、まさかここまで早いとは思っていなかった。


「その可能性が高いので、既に兵にはその人物を痛め付けて拘束する様に指示しています」


 その命令は、側近が出したものではなく、現場の人間がその対象が女だった為、痛め付けてあわよくばその体を楽しもうと自主的に始めた事なのだが、側近は自分の手柄にする為にアリオスには自分の命令だと伝えた。しかし――。


「馬鹿が、ふざけているのか! そいつは一刻も早く殺せ!」

「りょっ、了解致しました!」


 側近が思っていた以上にアリオスはサクヤを恐れていた為、逆に評価を落とす結果となった。アリオスに怒鳴りつけられた側近は、すぐに命令を伝令係に伝え走らせたのだった。


    ◇◇◇


「ほらどうした小娘!」

「おい、あの娘があと何秒持つか賭けようぜ」

「じゃあ俺は70秒」

「俺は30秒に賭けるぜ」


 アリオスと側近が盛大な勘違いをしている中、サクヤは12人の兵士達に囲まれながら、弄ばれていた。


「おい、テメー等、手を出すんじゃねぇぞ!」

「わかってるって」

「馬鹿にして……」


 しかし、実際にサクヤを相手にしているのは最初からいた門番のうち武器を持っていなかった方の男一人だけだった。


「ブレード・セット!」

「――っち!」


 男は左腕を突き出しながら、左手の指ぬき手袋型魔道具を起動させる。指ぬき手袋型魔道具は発動の宣言と共に、男の手の甲辺りに光の剣を形成する。現れた光の剣は手の甲から一定距離を保ち浮かび、追従して動いていた。


「そらそらそら!」

「くっ!」

「嬢ちゃんがんばれ! あと150秒持たせろ!」

「おいおい、可愛そうだろ」


 光の剣は一般的な鉄の剣並みの切れ味とグランエグゼと5、6回打ち合うだけで砕ける強度という微妙な性能なのだが、幻想因子があればいくらでも作れるらしく厄介な相手だった。

 しかも、男はカナタには劣るが中々の強さで、サクヤの攻撃を全て捌いていた。


「ブレード・シュート!」

「このっ!」

「おっとまた避けたぜ」

「速さだけは中々だな」


 更に光の剣は男の一声で手の甲から前方に撃ち出される。この時の飛行速度はボウガンに匹敵する速度なので、サクヤの速度でも接近して撃たれると避けるのは難しい筈だった。しかし、男はサクヤを殺す気が無いらしく、胴体ではなく手足を狙ってくるので何とか避けられていた。


(この女、良い乳してやがる。この後が楽しみだぜ!)


 男はサクヤをなるべく傷付けず無力化した後、その体を堪能しようと考えていた。こんなクソみたいな国で働いているのだからそれくらいの役得は許される筈だと男は考えている。

 そして、男の考えが分かっている周囲の兵士達は、敢えて戦いには手を出さず、粋がっている女がたった一人に蹂躙され、その後ここにいる全員に弄ばれ恥辱に塗れた顔で泣き叫ぶのを楽しもうと考えていた。


「キヒヒッ、ブレード・シュート!」

「気持ち悪いのよ!」


 光の剣はセットにより手の甲に形成せずとも、直接シュートを宣言すれば時間は少しかかるが、形成しつつ撃ち出す事が可能で、男はこれをうまく織り交ぜる事でサクヤを翻弄していた。

 まあ、この男が本気でサクヤを殺そうとすれば、そんな小細工をする必要も無いのだが、男はサクヤに何の脅威も感じていなかった為、完全に嘗めきっていた。


「その剣は飾りかな? お譲ちゃん?」

「馬鹿にしないで!」


 サクヤは男にグランエグゼを叩きつけるが、男はそれを右手の小手で弾いた。サクヤがここまで一方的に押されているのは、グランエグゼがただの鉄の板でしかないからである。対神兵装の使えないグランエグゼなど、男から見れば、ただのなまくら剣でしかなかった。


(魔法や魔道具を相手にする時も少しくらい力を貸しなさいよ!)


 グランエグゼの対神兵装は条件を満たさなければ使用できない。その為、魔法や魔道具を使う相手は、サクヤにとって天敵だった。この事はサクヤも理解していたのだが、恐怖を感じない事がサクヤを無駄に勇敢にしてしまっていた。



『はぁ、恐怖心を全て消すのも考え物ですね。ここを生き残れたら少し調整して差し上げましょう』



 グランエグゼはため息混じりにサクヤの不甲斐なさを嘆く。対してサクヤは自分自身の不甲斐なさを嘆いていた。


「そら、ブレード・セット」


 男はセットを宣言する事で、左腕に形成された光の剣を右手で掴み構える。更にもう一度セットを宣言すると、左手にもう一本、光の剣が装備される。サクヤはそれを羨ましそうに見ていた。グランエグゼは一本しか呼び出せないのに、あの剣は二本出したりいろんな使い方が出来てずるいとサクヤは考える。


(いっそコレとトレードしてくれないかしら?)


 神意能力者と戦う時以外なら、指ぬき手袋型魔道具の方が圧倒的に優位だ。サクヤはあの魔道具が欲しくて堪らないといった顔で男を見つめ続ける。


「なんだ譲ちゃん。諦めて俺に抱かれる気になったか?」

「気持ち悪い」


 サクヤは女だが、男よりも可愛い女の子が好きだ。何故そうなのかは思い出せないが、男に抱かれるのは相手にかかわらず遠慮したかった。


「はっはっはっ、いいね。そういう女の方が楽しみ甲斐があるぜ!」


 男はそろそろ終わらせる為に、本気の一撃をサクヤに振り下ろそうと身構えた。しかし、そこに男の考えを邪魔する者が現れる。


「貴様等、国王様からのご命令だ! 直ちにそいつを殺せ!」

「はぁ?」


 男達にはその命令が理解出来ない。目の前の女は足が速いだけで大した強さを持っていない。その程度の女を国王が態々、直ちに殺すように命令するとは思えなかったからだ。しかも、男はこの後、サクヤの身体を飽きるまで弄ぶつもりだったのだ。一番の楽しみを突然奪われれば不満にも思う。


 サクヤと戦っていた男は疑問を口にする為に、命令を伝えに来た男の方に顔だけを向けた。もし、男が少しでもサクヤを脅威と感じていれば、こんな愚かな事はしなかったであろう。


「思考加速!」


 サクヤはその瞬間思考を加速し、男に向かって駆け出す。与えられた時間は約3秒。その時間で男を確実に殺すにはどうすれば良いのか?

 サクヤは考えるまでも無く男の喉に向かってグランエグゼを突き出していた。狙いを定め、両手に力を込めて、男の喉にグランエグゼを突き刺した時、思考加速が終わる。


「グガッ――!」

「なっ!」

「おっ、おい!」


 突き刺されたグランエグゼは男が身をよじった為すぐに抜けるが、男は喉に開いた穴から血と空気を漏らし地面に転がる。周囲の兵士達は突然の出来事に対応できていない。軍としてほぼ機能していないリンドブルム兵士は群れるだけの無能集団であった。


「貰うわ!」


 サクヤは地面に倒れた男の左腕を踏みつけると、全体重をかけて男の左手首の骨の間にグランエグゼを突き刺し腕を固定。そのまま男の左手から指ぬき手袋型魔道具を奪った。

 もしかすると脱がせない様になっているかもしれないという不安があったが、魔道具は普通の手袋と変わらず簡単に外せた。


「これで……、ひゆっ!」


 サクヤは指ぬき手袋型魔道具を自身の左手にはめるが、血塗れだった為、生暖かくて変な声が出てしまう。しかし、不快感をあらわにする時間は無い。


「ブレード・シュート!」


 サクヤが一番近くにいた兵士に左手を向けて魔道具発動を宣言すると、問題なく光の剣が発射され、目標の兵士の体に剣が突き刺さる。

 これこそが魔道具の欠点の一つ。相手に奪われるとそのまま相手に使われてしまうという光景である。


「やった!」


 サクヤは嬉しそうに声を出す。ここに来てやっとまともな武器が手に入ったのだから当然だ。しかも、この魔道具はサクヤとの相性がかなり良い。


「ブレード・シュート! ブレード・シュート! ブレード・シュート! ブレード・シュート!」


 幻想因子保有量が多いサクヤは消費を気にせず光の剣を連射する。兵士達はやっと正気に戻りサクヤに攻撃を開始するが、遠距離攻撃でヒットアンドアウェイを繰り返すサクヤに追いつける者がいない。


「応援を呼べ! 弓を使って殺せ!」

「クソッ! 手加減してやった恩を忘れやがって!」

「このメス豚が! ただで死ねると思うなよ!」


 兵士達は統率の取れていない動きで思い思いにサクヤを攻撃する。サクヤはそれに対して城門から少し離れた広い場所で走りながら剣の射出を繰り返す。

 光の剣は威力が低く、更によく狙っていないので殆ど致命傷にならないが、少しずつ兵士達に傷を負わせていく。サクヤがこの調子でいけば何とかなるかもと思い始めた時、兵士達に援軍が現れた。


「弓を放て! 味方に当てるな!」

「「「了解!」」」


 弓兵達の一斉射がサクヤに迫る。サクヤはその攻撃を避ける為に敢えて前方に駆け出した。


「クソッ! このまま捕まえてやる!」

「馬鹿! 離れろ!」


 数人の兵士達が接近したサクヤに飛び掛った為、同士討ちを恐れて弓兵が攻撃をやめてしまう。

 サクヤはそれを利用して、接近した兵士達の攻撃をグランエグゼで防ぎながら弓兵に光の剣を撃ち出す。このままでは、まずいと判断した弓兵隊の指揮官は部下に仲間ごと撃つ様に命じた。


「しかし……!」

「良いからやれ!」

「はっ、はい!」


 指揮官にとっては味方を失う事よりも、ここでサクヤを逃がし、アリオスに処罰される事の方が恐ろしかった。よって接近する兵士達には尊い犠牲になってもらう事にした。


「ギャッ!」

「おい! やめてくれ!」


 仲間に撃たれた兵士達の悲鳴を聞きながら、サクヤは走る。しかし、遠距離攻撃を避けるのに慣れていないサクヤは、どんどん追い詰められる。


(ここは一旦撤退して……、でもあの子との約束を守らないと……)


 サクヤの中に生まれた余計な感情が撤退を許さない。何故そこまでアリアの為に戦うのかは自分でも分からないが、その感情を捨てる事が何よりも怖かった。



『消去した人格の残留思念といったところでしょうか? 中々厄介な物を残してくれましたね。私の御主人様どうぐにはそんな感情必要ないというのに』



 サクヤは兵士の死体を盾にしながら矢を防ぐ。どうやら死体は所持品扱いされるらしく、所持品軽量化の能力で簡単に持ち運ぶ事が出来た。


「あの女、細いクセに力があるな」

「誰か! 魔道具使いを呼んで来い!」

「えっ! ですが!」

「いいから行け!」


 リンドブルムには現在戦闘用魔道具を装備した兵士が37人いるのだが、たった今殺された男以外は、アリオスへの生贄を確保する為に出払っていた。彼らは本来、任務が終わるまで帰らないように命令されているので、この男の一存では呼び寄せられない。


 しかし、戦いが始まってからサクヤに殺された兵士は4人、味方により殺された兵士は3人。このまま被害を増やせば、戦いが終わっても指揮官の男の首は飛ばされてしまう。例え命令違反になったとしても、これ以上被害を出すよりはマシだった。


「ブレード・シュート!」


 サクヤは何度目になるか分からない攻撃を繰り出す。攻撃は殆ど当たらないが、手を緩めればすぐに囲まれてしまう。適当だろうと何もしないよりは良いと思いサクヤは攻撃を続ける。だが、攻撃を続けるにも限界がある。サクヤはもうそろそろダメかも知れないと思い始める。そんなサクヤを見下ろす一人の男がいた。


「我が軍の兵士は何をやっている! あんな大した武器も持たない人間一人満足に殺せないのか!」

「おっ、落ち着いてください。国王様!」


 遠見の魔道具でその様子を確認していたアリオスは、兵達の無能さに怒り狂う。見たところサクヤが使っている魔道具はリンドブルムの物であり、それはつまり、誰かが魔道具を奪われるという失態を犯した事を意味していた。


「もうあのゴミ共は頼りに出来ん! 影兵シャドウソルジャーを使うぞ!」

「でっ、ですが!」

「うるさい! この俺に逆らうな!」


 アリオスは側近を怒鳴り付けると、今まで必死に幻想因子を吸収させた、神剣を構える。


「軍神剣アルファンセレよ! その力を我に見せよ!」


 アリオスが神剣を天に掲げると、神剣から光が溢れ出した。


影兵シャドウソルジャー、召喚数20! 目標、目の前の小娘の殺害! 行け!」


 アリオスの命によりアルファンセレから20個の黒い球体が放たれる。球体はそのまま直進。地面に接触すると同時に鎧を着た長身痩躯な男になるが、その体は黒一色であり、不気味さを放っていた。


「――――!」


 影兵シャドウソルジャーは声にならない音を洩らしながら、サクヤを睨む。その手には黒一色の長剣が握られており、確かな殺意がサクヤに送られた。


「なんだコイツは」

「これはおそらく、国王様のお力だ! 邪魔をしてはまずい! 引け!」


 アリオスの剣の話を聞いていた指揮官はそれが何であるか理解し、下手な事をしてはまずいと兵を下げる。兵士達が遠巻きに見守る中、影兵はサクヤに襲い掛かった。


「ふふ、これでやっと楽しい戦いが出来そうね」


 そんな影兵達を、サクヤは愛しいものを見つめる恋する少女の様な笑顔で迎え撃つ。



『神の意思によって創られし半生命体、神剣による攻撃を感知。生命体の部分は神意能力者と同質である為、限定的に対神兵装の使用を許可します。第一封印機関解放、対神兵装・幻想因子ファンタズム崩壊機関ディシンテグレイト、起動』



 この日、アリオスがした選択は、愚王にとって人生最大の愚行であった。

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