好き。
気付くと平井君のことばかり考えている。
自然と顔がニヤけてくる。
学校に行くのが楽しみで仕方ない。
学校に行く途中、道端に咲く小さな花、きれいな青色をした空...この世の全てのものを美しいと思った。
好きな人ができると何もかもが輝いて見える―――
私は今、この言葉通りになっている。
私はいつもより早く学校に着いた。
いつもの授業のはずなのになんだか楽しい・・・・私、おかしい?
「なんか最近真央一段と可愛くなったね。毎日が楽しいって感じ。」
「うん。最近かなり幸せなんだ〜☆」
「いいなぁ〜!誰のおかげ?笑」
「あのね、」
私はやっちゃんに平井君の事が好きだと話した。
「まじで?!おめでと〜+。:.゜ヽ(´∀`●)ノ゜.:。+゜」
「へへ。ありがと。私、こんな気持ちになれたの初めてなんだ。頑張るね!」
「うん!応援してるぜぃ!」
部活が終わり、私は校門で彼を待つことにした。
今日の私はちょっと積極的・・・?!
――――あっ来た!
平井君と友達が出てきた。
「じゃあなー」
平井君が友達と別れたのを見て、私は平井君のもとへ走った。
「平井君!!い・・いっしょに帰ろ!」
平井君は驚きながらも頷いた。
――最初に何言おう?あぁもう!さっきまで考えてたのにぃ!
最初に口を開いたのは平井君だった。
「あのさ・・・、紺野って好きな奴とかいんの?」
「えっ?!・・・まぁ・・。平井君は?」
――ねぇ、私の事が好きって本当?
私は確かめたかった。平井君の口から聞きたかった。
少しの間沈黙が続いた。
すると突然平井君が私の瞳をまっすぐ見て言った。
「俺は・・・俺は紺野が好きだ!」
「!!!」
知っていたとはいえ、平井君の口から
「好き」という言葉が聞けて、嬉しさのあまり私の瞳からは熱いものが溢れ、頬を伝っていた。
平井君はそれを拭い、愛しそうに私を見つめ、そっと唇を重ねた。
私の瞳からまた涙が流れた。
「あっ・・・ごめん・・・。つい・・・」
「違うの。これは・・嬉しくて・・・・私も・・私も平井君が好きだから・・・。」
「・・・・お前ずるいよ。」
そういうって平井君は私を抱きしめると、もう一度私にキスをした。