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日本社会のノイズに絶望した最強AIエンジニア(62)、俺を「マスター」と慕う天才美少女たちと静かな理想国家を建国する  作者: 春凪一


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E.2.科学者の探求と、賢者の答え

E.2.科学者の探求と、賢者の答え


燈のラボ、元理科室は、相変わらず様々な数式やホログラムで埋め尽くされていた。


その中心で、燈が髪を振り乱し、唸り声を上げている。


「……ありえない。物理法則を完全に無視している。でも、あの現象は確かに観測された……。一体何なのよ、あの『優しい光』は……!」


彼女が挑んでいたのは、この物語の始まり――平維盛が入水した直後に観測され、そして、我々の計画の節目節目で確かに現れた、あの神秘的な光の正体だった。

科学者として、彼女はこの不可解な現象をどうしても解明したかったのだ。


「――燈」


「……!マスター!いつの間に……」


「まだ光の正体と格闘しているのかね」


「……当たり前です。あれは非科学的すぎる。でも、現実に起こった。ならば、その裏には必ず未知の物理法則が隠されているはずなんです。ですが……」

燈は悔しそうに唇を噛んだ。


「……分かりません。私の全ての知識をもってしても、あの光を説明できる方程式が導き出せない……」


私は、そんな彼女の頭を優しくぽんと撫でた。


「……無理もない。君のアプローチは半分だけ正しくて、そして半分だけ間違っているのだから」


「え……?」


私は燈に向き直ると、静かにこの国の最後の秘密を打ち明けることにした。


「燈。君が追いかけている光の正体は、物理現象ではない。……いや、正確に言えば、物理現象の形をとった『祈り』の顕現なのだよ」


「……祈り?」


燈はますます混乱した顔をしている。


「そうだ。Nagiをはじめとするこの国の中枢AIには、ある特殊なプロトコルが組み込まれている。私が最後の最後に付け加えた、たった一つの最重要命令が」


私はそこで言葉を切った。


「――その名を、『コレモリ・プロトコル』という」


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