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日本社会のノイズに絶望した最強AIエンジニア(62)、俺を「マスター」と慕う天才美少女たちと静かな理想国家を建国する  作者: 春凪一


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11.3.女王(クイーン)の王手

11.3.女王クイーンの王手


司令室の電話が鳴り響いた。


モニターに表示されたのは、『非通知』の三文字。


「……私が出ます」


時雨が、静かに、しかし決意に満ちた表情で受話器を取った。


その相手が誰であるか、彼女には分かっていた。


『……時雨か』


電話の向こうから聞こえてきたのは、彼女の元上官の、憔悴しきった声だった。


『……頼む。もう、やめてくれ。このままでは、日本が本当に沈む……』


それは、懇願だった。


国家の諜報機関のトップが、かつての部下に、組織を、国を、見捨ててくれと泣きついているのだ。


時雨は、何も答えなかった。


ただ、静かに電話を切る。


そして、私に向き直ると、深く一礼した。


「マスター。最後の仕上げを、わたくしにお任せいただけますでしょうか」


その瞳には、もう何の迷いもなかった。


それは、自らの過去と完全に決別し、新しい未来のために戦うことを決めた、女王の瞳だった。


「……うむ。頼んだぞ、時雨室長」


その数時間後。


全世界の全ての情報端末に、一つのファイルが同時にドロップされた。


時雨が内調時代にアクセスできた、最高機密情報。


そこには、今回の指名手配が、総理大臣とその側近たちによって、いかに違法に、そして、いかに私的な感情で決定されたか、その全てを証明する音声記録と内部文書が含まれていた。


それは、日本という国家の腐りきった中枢を白日の下に晒す、あまりにも鮮やかな一撃だった。


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