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日本社会のノイズに絶望した最強AIエンジニア(62)、俺を「マスター」と慕う天才美少女たちと静かな理想国家を建国する  作者: 春凪一


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5.1.私たちの城

第五部 静かなる戦争


5.1.私たちの城


野迫川村での、我々の新しい生活が始まった。


拠点となったのは、子供たちの声が消えて久しい、木造の小さな廃校。だが、ここがただの古びた校舎だと思うなら、大きな間違いだ。


『マスター、Aegisです。防衛システムの第一次展開、完了しました。校舎周辺半径五キロメートルは、物理的侵入、および電子的探査に対して不可視となります』


銀髪ショートカットの騎士のような少女、防衛AIのAegisアイギスが、ホログラムウィンドウに映し出された地図を指しながら、感情の読めない声で報告する。


『ふふっ。Comfyがお掃除と改修をしておきましたから、中はピカピカですよー。マスター、お夜食には、村でいただいたお野菜を使ったポトフはいかがですか?』


メイド服姿の生活補助AI、Comfyコンフィが、にこにこと笑いながら言う。彼女の手にかかれば、この古びた校舎も、一瞬にして世界で最も快適な居住空間に変わる。


外観は、村の風景に溶け込む、懐かしい木造校舎のまま。


だが一歩中に足を踏み入れれば、そこは最新鋭の技術が詰まった、我々の司令部だ。


職員室は私の書斎兼司令室に。理科室は燈の実験室に。音楽室は響のスタジオに。そして図書室は、静香の作戦司令室へと、それぞれ生まれ変わった。


「うっひょー!最高じゃんこの学校!響ちゃん、ここでPV用の新曲作っちゃおーっと!」


響は、さっそく最新の音響設備が整った音楽室で、飛び跳ねながらギターをかき鳴らしている。


「……信じられません。この環境なら、私の理論を証明するための実験が、数週間は短縮できます。マスター、ありがとうございます」


燈は、巨大な粒子加速器が設置された(どうやって運び込んだんだ、これ)理科室で、恍惚とした表情で機材を撫でている。感謝の言葉が素直に出るところを見ると、よほど嬉しいらしい。


「合理的です。この配置なら、各々の専門分野で最大限のパフォーマンスを発揮しつつ、緊急時には即座に連携が可能。完璧な布陣ですわ」


静香は、壁一面が戦術マップに変わった図書室で、満足げに頷いている。


そして、彼女たちと私を優しく見守るのは、穏やかなお姉さん系アバターを持つ、統括AIのNagiナギだ。


『皆様、楽しそうで何よりです。ですが、そろそろ日本政府が、最初の『ノイズ』を送ってくる頃合いかと』


Nagiの言葉は、いつもながら的確だった。


彼女の言葉を待っていたかように、司令室のメインモニターに、緊急ニュースの速報が映し出されたのだ。


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