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21.2度目のお泊まり!?④

俺は全てを話し終えてから再び有里香、いや凛津の方へと向き直る。


「だからさ……凛津。俺に迷惑をかけてる……とかそんなの気にするな! 俺はそんな事じゃ、凛津を嫌いになったりしない。だってそれ以上に……凛津のことが大好きだからな!」


すると、凛津は


「えっ……だっ、大好き!? そっ、それって!?」


「いや! 大好きだけど! そう言う意味じゃなくてだな! いっ、妹! そう、妹みたいな感じでなっ!」


俺は恥ずかしくなって慌てて誤魔化すようにそう言った。


俺が両手をあわあわさせて、そんな事を言っていると


「うん……ありがと」


凛津は顔を赤くしながら、小さな声で短かくそう言った。


心臓がドクンと跳ねる。


「そっ、それじゃあ! 寝るか!」


「うっ、うん」


俺は照明の電気を消す。


真っ暗になった部屋の中で男女が1人ずつ……これはもしかして何かある? のか?


「いやいやいやっ!」


俺は布団の中に顔を埋めてブルンブルンと首を振る。


相手は凛津だぞ! 昔だってよく一緒に寝たじゃないか! 落ち着け!


俺がなんとかして、自分を落ち着かせようとしていると


「ねっ、ねぇ……優太」


突然、さっきまで俺と反対側を向いていた凛津がこちらに向き替えって


「さっきの事……なんだけどさ……」


「ん? さっきのこと?」


俺はドギマギしているのを悟られないように平静を装おいながら話す。


「その……さっき私に対して……恋愛感情ってある? って聞いた……でしょ」


『えっと、その可愛い……とか、キスしたいとか……あと……』


凛津がさっき言った言葉が頭の中でもう一度再生される。


「でも……優太は結局、昔の話をして今の事についてはあんまり言わなかったよね?」


うっ! バレてた。 


だって、本人の前で


「俺はお前に恋愛感情を抱いている!」


なんて言ったらもう告白と一緒じゃないか!


そりゃあ、イヤ……って訳じゃないけど……。


俺がそう思って黙っていると……


「優太……その……優兄ちゃん。どう……なの?」


何故か俺の真横で声が聞こえた。


「えっ?!」


横を向くと、俺が気づかないうちに凛津は俺と肌が触れ合う距離まで来ていた。


「……私と……キス。……したい?」


俺が硬直していると、そう言って凛津がどんどん顔を近づけてきて……


えっ? 俺……ここで、初めてを? しかも……凛津と。


でも……凛津なら……


俺はギュッと目を瞑って、その時を待った。


しかし……その時が訪れることはなく……


代わりに


バチンッ!


「えっ?」


唇ではなく、頬に衝撃が……


えっ? キスってこんなに激しいの?


なんて俺が思ったのも束の間


「優兄ちゃん! なんで他の女にデレデレしてんの! 私は今有里ねぇなんだから……その、キス……するなら私の体が戻ってから……」


なんて凛津が大声で言ったけれど


突然ビンタされた俺は


「いやっ! だからって、なんで急にビンタしてきたんだよ!」


「うーん? それは……優兄ちゃんが……女たらしだから?」


「俺は女たらしっていうほどモテたことはないんだよっ!」


俺は頬を摩りながら凛津にそう言う。


凛津は首を傾げながらキョトンとしている。


「はぁ。凛津はやっぱりこっちの方が良いとか言ったけど……迷惑かけてもいいって言ったけど……」


俺がそう言って凛津の方を見ると……


「へ〜!」


凛津が無言の威圧を放っていた。


「やっぱり今の凛津は最高だよな〜〜!」


俺はそう言うしかなかった。


凛津とのやりとりがひと段落して……


「もうそろそろ寝ようぜ?」


俺はそう言って今度こそ寝ようとする。


「うん」


流石に凛津もこれ以上は何かするつもりも無いようだった。


2人で背を向けてベッドで横になる。


なんで背を向けてるかって?


そりゃあ、恥ずかしいからに決まってるだろ!


ベッドに入ってからどのくらいが経っただろうか


「まだ……起きてる?」


凛津が俺に向けてそう言った。


「あぁ」


「最後に……少しだけ、いい……?」


「ん……? なんだ?」


まだ何かあるのか?

  

「私……」


そう言って凛津が口籠る。


「……」


俺は黙って凛津の言葉を待った。


「……好きだから……」


「……えっ」  


「今でも……優兄ちゃんの事……好きだから」


凛津は途切れ途切れに震える声でそう言った。


そして、唐突な告白を受けた俺は


「……」


俺は自分の体温がカーッと上がっていくのを感じた。


何か言わないと! そう思うけれど、上手く口が動かない。 俺がなんとかして答えようとすると、


「優兄ちゃんは……鈍感だから……これくらいしないと気づいてくれないでしょ?」


「だからさ……覚悟しといてね? 明日からはもう遠慮しないから!」


俺はバクバクなる心臓に手を当てながら凛津の話を最後まで聞くので精一杯だった。


それから、間も無くして凛津は眠りについた。


翌日の朝、


「うーん。おはよう、優兄ちゃん」


「あっ、あぁ! おはよう」


「優兄ちゃん、もう起きてたの? 早いね」


「まっ、まぁな!」


結局、一晩中凛津のことを考えてドキドキしていたから、一睡もできなかったなんて、凛津に言えるはずもなかった。

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