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19.2度目のお泊まり!?②

「あの……さ、優太」


「うん?」


「優太ってさ……好きな人とかいる?」


有里香は突然、そう切り出してきた。


有里香からそんな事を聞かれたので当然俺は動揺してしまう。


なんたって、目の前にいる有里香こそが俺の初恋の相手だったのだから……


でも……


「今はいないよ……。昔1人だけいたけど」


「ふーん。そうなんだ」


案外、有里香はそのことについて深くは聞いてこなかった。


けれど


「凛津ってどう思う?」


なぜか凛津の話になった。


「どうって?」


「えっと、その可愛い……とか、キスしたいとか……あと……」


「えっと……要するに俺が凛津のことを恋愛対象として見てるか?ってこと?」


すると有里香はこくんと頷いた。


「うーん。正直……よくわからない」


初恋の相手である有里香の前だったら


「見てない」


って答えるのが正解だったんだろうけど……


「凛津は元々、俺にとって妹みたいな感じだったんだ」


有里香は静かに話を聞いている。


「いつも後ろを歩いてついてくる凛津は可愛くてさ、もし妹がいたらこんな感じだったんだろうなって」


「でもさ、ある時から『凛津は優太と結婚する』なんて言い始めてさ……初めは周りに茶化されるし、正直恥ずかしかった」


俺がそう言うと有里香はどこか落ち込んでいるように見えた。


「でもさ、恥ずかしかったけど……それ以上に嬉しかったかな。俺、母さんが亡くなってからさあんまり人のことを信じられなくなってんだ。色んなところに行くたびに揃いも揃って口では『可哀想に』って言ってきてさ……。多分あぁ言う人達は、同情してあげてる自分に酔ってそんな事を言ってるんだ って思ってた」


「でもさ……凛津は俺の母親がもういないって知った時、可哀想になんてことを口にするわけでも無く、泣き出したんだ。まるで自分このことのように」


そう、あの時凛津は同情というか、心の底から心配してくれて


「嬉しかった……かな」


俺がそう言って顔を上げると有里香もこちらを見ていた。


これは有里香じゃなくて、凛津に話すべき事なんだろうけど……


「俺は凛津を妹として見てたけどさ……多分あの時は1人の女の子として見てた……かな?」


そう言った。


すると、今まで黙って聞いてくれていた有里香が


「ちなみにさ……今の凛津はどう思う?」


そう言った。


まぁ、その質問は来ると思ってたけど


「うーん。そのことなんだけどさ……」


俺はそこでずっと聞こうと思ってたことを聞く。


「有里香、今からすごい変なこというぞ?」


「えっ? うっ、うん」


「……お前、凛津だろ?」


「……え?」


有里香は凍りついたように固まった。


「俺も変なことを言ってるっていうのは分かってるんだ。でもさ……なんか分かるんだ」


「……」


「川に遊びに行った時といい、さっきの料理の時といい2人の態度があからさまに変わってたしな」


そこまで言うと再び有里香の方を見る。


有里香は初めこそ、誤魔化そうとしていたが、意外とあっさり認めた。


「やっぱりな」


「なっ、なんで?」


そう言いながら凛津はあわあわしていた。


それから


「そっ、そうよ? 私……凛津よ! 何か文句ある?」


なんて開き直っていた。


「ははははっ!」


俺は思わず笑ってしまう。


「なっ、なによ?」


「いや。やっぱり、凛津はその方がいいよ」


俺がそう言うと、凛津は何故か暗い顔をしながら


「なんで……? 今の私……優太に迷惑かけてばっかで」


この様子を見ると、今までのことかなり気にしてるようだな……。


「凛津、昔喧嘩した時の事覚えてるか」


「えっ、そんなのあったっけ?」


やっぱり忘れていた。


「はぁ、やっぱりな。それじゃあそれから話さないとな」


俺はそう言って話を続けた。







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