優しいの内側
人に気を遣っていくうちに
人から優しいといわれるようになった
その何気ない言葉は私を罪悪感で埋めていく
私は優しくなんてない
嫌われたくないから、
取り繕った言葉を並べる、
はやく終わらせて帰りたいから、
作った笑顔で手伝いをする、
好きになってもらいたいから、
優しいふりをする、
私のやさしさはすべては自分のため、
そんな私はひどくて、見にくくて、ずるくて、きらい
それでも私はやさしいふりをする
人から優しいといわれるたびに、
もっともっとそうであろうとする
私から身に纏ったやさしさを剥いだら
そこにいるのは見にくい私
だがら私は必死で優しいふりをする