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魔道具、完成。そして脳死。

 (......ウェェ、クサッ)俺は今、狼?に華々しい勝利を収めMSを回収しようとしている。……筈なんだが……筈なんだが…。



(何故俺が攻撃を受けなければならない!!) 君は何と戦っているんだ?


(そう、俺は今、壮絶な戦いをしているっ!! 狼?のっゲ〇の臭いとっ!!) 汚ないなおい。

どうやら詩輝に何も考えずに「一寸法師作戦」(笑)をしたツケがようやく回ってきたようだ。


(そういやこの狼?なんて言うんだ? ……へえダイアウルフって言うのか。にしてもこの臭いどうにかならないか? 試してみるか。)



エヴァにもらった知識から目の前の狼?の名前を確認した後、俺は身体強化を使う感じで、鼻の神経を麻痺させた。すると臭いのは無くなったが、代わりにいつも使っている五感の欠如による違和感を感じどこかソワソワしてきた。まあ臭いのよりは数十倍ましなので問題ないが。



ソロ……ソロ……サッ、ズザザザッ「よっしゃぁ」取れたー。


視覚的にもダメージを与えてくるこのゲ〇を避けて反復横跳び→スライディングにより、無事MSを回収できたことに喜びを感じる詩輝。実に生き物を殺したことに何の感傷も感じていない喜びようであった。



トンッ、スタッ「うぉっ」


今度は昨日の失敗を生かして少し着地のバランスを崩しただけで問題無く木の中に作った穴に舞い戻った詩輝は、早速昨日思いついた。MSを原子サイズに縮小する作業を開始した。


(認識するものは何でもいい筈。じゃあMSで限界まで小さくしたコピーを作って、そのコピーでまた限界まで小さくしたコピーを作っていけば……。よしっ出来た。)このナノサイズのMSを俺はnMSと名付けた。……ただし原子サイズなので視認はできないが。


そう、小さい工具でさらに小さい工具を作り、さらに小さいものを作る......。という感じに、段階的に小さくしていくのだ。このやり方の名前は......忘れた。まあ普通は原子レベルになるとニュートン力学じゃなくて、確率が主体の量子力学が強く働き、うまく作れないんだが、今回は原子単体に相変わらず謎物質である魔素の文字を埋め込むだけなので関係なかった。



 (最後にこれをダイアウルフの死体を材料に増殖させてっと。......ついでにダイアウルフの肉体情報も記録しておくか。)今いる木の根元に広がっている処理に困りそうな惨状が瞬時に消え、臭いの問題を解消した俺は鼻にかけていた麻痺を解除した。


 そして念願のnMSの完成に完全に調子に乗った詩輝は試運転のつもりでnMSを空気中に散布、この島の情報収集をさせた。すると......


「あ゛あ゛ァぁぁぁぁぁぁ!!??」大量の情報が瞬時に流れ込んで、処理のための神経伝達物質の大量放出と枯渇に耐えきれず、脳の神経細胞が破壊され、一瞬の激痛と脳死という貴重な体験をしたのであった。




 ......なぜか自分に来る痛みを学習しようとしない詩輝であった。







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