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治療(2)

今回は少し短めです


 「失礼する。」


 そういいながら城門を越えた俺はまっすぐ前庭の石畳で舗装された道を歩いて城に向かう。


 もちろん妨害がないわけがなく、

 「貴様!!!! 何者だ!!??」

 「騒がしい!! 何事と......だ......?」

 「曲者! 皆の衆! 出会え! 出会ぇっ......?」


 蜂が群れるように各所から湧いてくる騎士ども。めんどくさくなったので全身のnMS結合を解除、全身を気化させて重力操作で移動を開始した。突然目の前で姿を消す相手に驚く騎士達。あほみたいに辺りを見回している。


 「「「「そこか!!」」」」

 どうやら魔法使い達も城壁の上で見張りをしていたらしく、俺の保有する魔素を感知して詠唱して様々な魔法の球を飛ばしてくるが、もちろん全身の原子の状態は俺の手中にあり、変化はなく魔法も消える。


 「「「「な......。」」」」


 魔法の効かない相手に動揺を見せる魔法使い。そのすきに魔素濃度を隠蔽した俺は彼らの視界から消え去り、王女の部屋に侵入した。


 そして全身を前面から再構築し、目の前で固まっている王女と国王アレンに声をかけた。


 「よっ。」


 

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