手紙
感想下さい(涙目)
どこどこに違和感あるとか世間話とかホント何でもいいので。
「さて......。」 俺はシキから渡された手紙の封を開けて中を取り出した。どんなことが書いてあるのやら......
「っ!!??」
何者だこいつ......なぜ俺の娘のことを知っている!!
手紙にはこう書いてあった。
『よう、さっきぶりだな国王? まあ色々言いたいことはあるが手紙なので率直に言わせてもらう。あんた、娘の病気を治したいか? もし治してやりたくて、俺に依頼するのであれば治してやるぞ? 善意半分、恩の押し売り半分でな。別に金は入らん。ただあんたと面識があれば何かと便利そうだったからこの手紙を渡した。ちなみに誤解があると互いにとって不利益だから言っておこう。俺達はどこにも属さない。ただ俺達の考えによって動く。これを読んでもし俺とまた話したくなったらこの手紙の下にある空白に書いて、お前の血を一滴垂らせ。俺がどうするかはその時わかる。
親愛なるアレン君へ。闘技大会優勝者シキより。』
と。
明らかに相手を舐めている文ではある。だが......
(クレアの病気を治せるだと......?)
国王であっても言葉遣いが荒々しくてもアレンはそれ以前に一人の娘思いの父親だった。
この得体のしれないシキというやつが神であろうが悪魔であろうがすがる。そんな思いが一瞬心をよぎる。だが国王としての自分が問いかける。利益と代償が釣り合っているかと。そして手紙の空白に書いた。
『代償は何だ?』
そして指先を切って血を垂らすと同時にインクが形を変え。返答が浮き上がってくる。軽く驚くアレン。
『俺の暇な時間。』
何ともまあ子供のような下心のない返答が帰ってきた。
「くくっ」
俺は思わず笑い、思った。こいつは信用してもいい奴だと。
そして思った。一人の人間としてぜひとも親交を深めたいと。
羽ペンを持つ腕は自然と動いた。
『俺の娘を治してくれ。』
『了解。明後日そっちに行くから通せ。細かい話はそっちでする。』
そして、
『友人になってくれないか?』
『別にいいが......得体のしれない奴に言う言葉か? それじゃ、またな。』
そこで手紙は光り輝き、霧散する。
最近曇りの多かった空は晴れ渡っていた。
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