闘技大会(11) 国王
感想下さい(涙目)
どこどこに違和感あるとか世間話とかホント何でもいいので。
「お~い? 勝負は終わったぞ?」
「......はっ!!!!!!!! 失礼しました。優勝は......Dランク冒険者......シキです!!」
桃花の首に腕を突き刺した俺は終始職務を放棄して放心していた司会に声をかけて再起動させた。すると観客も今日二回目の再起動を遂げた......んだと思うが何やら様子がおかしい。何か一点を凝視してるような......ああ、桃花か。首に手を刺したまま忘れていた。
「お~い桃花、死んだふりしてないで起きろ~。」
「お父さんやっと気づいた。」
「すまんすまん。」
話しながら腕を抜き、俺達は普通の姿に戻った。
すると安心したのか周りも口々に話し始めて、さっきまでの静けさはなくなり、うるさくなった。......そういえば国王とかも来るんだっけ? と思いだしたシキはあたりを見回した。すると司会の後ろに数人の騎士がいて、その真ん中になんか豪華な服を着ている人がいつの間にか鎮座していた。おそらく大会の終盤辺りに来たのだろう。と思っていたら司会がナイスタイミングで説明し始めた。
「皆さん!! この伝統ある闘技大会に途中からではありますが......現国王、アレン・エルオス陛下がお越しになり、選手の方全員にお話があるそうです。」
そう言って司会は国王に場所と拡声の魔道具を譲った。
「先程の紹介道理、俺はアレン・エルオスだ。この場では砕けた口調で話させてもらう。まず諸君らの戦いを途中からではあるがゆっくり観戦していたが......素晴らしかった。この一言に尽きる。この闘技大会は余の観てきた戦いの中で最も激しく、熱狂させられる、まさに血沸き肉躍る戦いであった。時折摩訶不思議なものも見たが......特にそこのシキとトーカと言ったな。二人に一つ聞きたいことがある。」
最後に俺たちを向いてアレン国王は言った。こっからが勝負所だな。何としてでもこいつと知り合いになっておかないと......。というか一人称は俺か。余とか言わないのな。
「二人とも、俺の騎士団に入らないか?」
「え? いやなんだが?」 とりあえず嫌な提案は速攻断って......
「貴様......陛下の前で無礼な。」
なんか騎士が一斉に剣に手をかけたんだけど。
「控えろ」
「しかしっ......。」
「お前らのことは俺も評価している。おそらくこのままシキに切りかかればお前らが死ぬ。......違うか? シキ?」
「まったくもってその通り。お話にならん。」 ドヤア
「貴様ら......。」 ピクピク
「......理由を聞こう。」
「ん~まず......俺達にメリットがない。」
「報酬は弾むぞ?」
「あ~俺達ってそんなに金を必要としていないんだわ。ってことで無理だ。依頼とかだったらギルドに指名依頼で出しとけ。俺たちが受けるかは知らんが。」
話して時間を稼ぎ、ポーチの中で手紙を制作。
「そうか......残念だ。」 むっちゃ残念そう。
よしできた。
「あ、そうそう。あんたに会ったr」 ヒュン
「貴様ブチ殺ス。」
おお怖い怖い。鬼のような形相で騎士の一人が剣を振りかぶってきた。ちょっとタメ口にしすぎたか。
「っ!!??」
騎士さん驚愕。
まあそりゃ......振った剣を指二本で挟んで止められたら驚くのは当たり前だけどさ......
お前は試合で何を見ていたんだ? そんぐらいやってのけるのが俺達だと学ばなかったの? バカなの? 死ぬの?
「......ゴホン。うん。というわけで説明は省くけどこの手紙を後で読んどけ。いいことが起きるかもしれないぞ?」
「......なにがというわけなのかは知らんが......受け取っておこう。」
ちなみに手紙の中にはこの国の王女の病気の件が書かれていたりする。詩輝の王女嫁ゲット作戦のための下準備だ。
そのあと時々静まり返ったりいろいろあったが......まあ賞金は手に入り問題なく? 闘技大会は幕を閉めたのだった。
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