はじめての異世界、そして魔法と不老不死
......(ハッ)俺は目を覚ました。なんというか寝落ちしそうになった瞬間に先生に怒鳴られて飛び起きる感覚だった。
「えーと」まずは現状確認。エヴァとの話を思い出した俺は周りを見回した。
木、木、土、草、林?、土、木、土、青空、海、地平線、木...etc
......OK、一応無人島に着いたようだ。
次にエヴァからもらった知識の確認......OK、これもある。エヴァはちゃんと仕事をしてくれたようだ。
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「次何しよう......。」いろいろやりたいことがあって何すればいいかわからない。というわけでそこらへんに落ちていた木の棒を拾って地面に書き出してみることにした。
1、寝る場所の確保。
2、不老不死の実証。
3、今の自分の外見を確認する。
4、スキルで何か作ってみる。
5、魔法を使ってみる。
「まあこういう場合やるべきは1なのだろうな。よし、5をやろう!!」オイ
いやだって魔法使いたいじゃん!!
魔法の使い方はっと。
ああ、なるほど。つまり、
魔法とはこの世界に存在する魔素という素粒子に起こしたい現象の過程の情報を詠唱なりイメージなり魔導式なりで伝えてその情報通りの過程を魔素の崩壊で生じる万能エネルギーをもって他の素粒子に干渉して実行、任意の現象を起こす行為全般を示す。よって重力子も素粒子の一種なので重力にも干渉できる。ちなみに魔素の崩壊エネルギーを魔力と呼ぶ。
また知的生命体は強いイメージ、魔道具はあらかじめ決められたトリガーを満たしてあげれば大気中もしくは内部の魔素を消費して魔法を発動する。
この世界では遠い昔、古代と呼ばれる時代にとある馬鹿な国が原子核の融合を大規模に安全対策もなしに行い、それに動員した大量の世界中から集めたエリート魔法使いと魔法の発動に大事な知識である世界の現象(つまり科学)をまとめた書物が保管されている図書館を巻き込み半径10㎞を吹き飛ばしたため、己の持つ知識の危険性を危惧した他の魔法使いはそろって引きこもった。そして1000年たった今、昔の魔法を見たことがある者たちによる試行錯誤により詠唱を使う簡単な魔法が広まった。しかし原因と結果のイメージが大事な魔法に対し、詠唱を原因と考え、結果と詠唱を関連づけている今の人達は本来の威力の50%しか出せない。
そしてスキルは特定の魔素操作を繰り返しやることや魂が必要だと感じることで魂に必要な現象を起こすために必要な情報が書き込まれ定着したために任意で発動できるようになった魔法を指す。魂に刻み付けられているため使用方法とその理論を本能的に理解可能になるため基本的に他の魔法よりも高威力の現象を引き起こせる。
なぜこのような現象を起こせる便利な素粒子があるかというとエヴァが世界の理を決めるときに便利でよく使ってるが時々回収しないまま忘れて放置された世界ができ、発見したときにあまりにも魔素の存在が定着してる世界は放置しているからなのだそうだ。
というわけだ。うんラノベでよくある謎パワーより少しマシな理論かもしれん。まあ魔素自体が謎パワーなんだけどね。
......そして何やってんだ古代の国は。
ではまず魔素を感じてみよう。やり方は......瞑想してみるか。見えるように念じながら。
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なんかモヤモヤしたものが見えた。目を開けても見え続けている。
なるほどこれが魔素か
集まるところをイメージしたら指先に集まったので火が付くのをイメージしてみた。指の上で二酸化炭素が酸素と炭素に分離して再度結合するイメージ。
ッボォォォォォォ「ぎゃァぁぁぁぁ!!??」指が燃え出した
ヤバいィぃぃ(汗)俺の人差し指ィぃぃ!! 逝かないでぇぇぇ!
指が燃えて灰になった......と思ったら生えてきた。そして俺はようやく気付いた。
......そうだ、俺、不老不死じゃん。
少し理屈っぽい話になりました