ベッド、そして呼び出し
「ふぅ......。」
拠点全体を2日間ぶっ通しで直接確認して回り、気になる場所を訂正した俺は、異世界初の風呂に入り、一息ついた。......ん、風呂の感想がないって? 何のことかな? 感激して泣いたとか全く記憶にございません。
それより本題に入ろう、本題に。
俺は今、猛烈に感激しているッっ!! ......何にかというとベッドに寝られることにだッ!!
今、俺の目の前にはnMSで植物の繊維からセルロースを取り出し、加工して作ったベッドがある。こんな素晴らしいものに感激せずにいられようか。そのぐらい異世界に来た俺はベッドに恋い焦がれていた。なんせ異世界に放り出されてから俺が寝た場所と言えば寝心地が最悪な木の上のみ。それもたった一晩しか寝ていない。いくら不老不死だといっても精神的にきついものがあった。そういうことで俺はベッドに入り、
(おやすみ)......グゥ
......一瞬で寝てしまった。
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「......ここは?」俺はいつのまにかどことなく懐かしさを覚える真っ白い空間にいた。
「ああ。」エヴァとあった場所だ。
「やあ、暇なんで君が寝た瞬間に君の精神だけ連れてきた。」そう言いながらエヴァがやってきた。
「そういやエヴァって何してるんだ?」俺は聞いた。
「僕? ん~例えば腐りきってどうしようもならなくなった世界の破壊とか、いい感じなんだけど破滅思想になってる世界の手助けとか? まあそれも時々だから基本暇だよ。」世界の破壊? あら怖い。
「ああ、後君の観察。」オイ......ってもしかして。
「うん君のお風呂に感激して号泣!!シーンはばっちり見させてもらったよ。」
「おうちょっと面貸せや。」
「やだね~。......ところでなんか知りたいことある? お詫びに今ならなんでも教えてあげる。」
そうだな......
「俺が最近作ったnMS、「ああ、あれね。ほんとよく思いついたよね。びっくりしたよ。」あれで体を造り変えた場合、魂とスキルは定着するか?」そうこれが俺の一番知りたいことである。もし定着しなければ無駄に期待した分反動がヤバそうである。不老不死がゆえに命の危険はないが。
「定着するよ。君個人の魂とスキルはnMSのネットワーク内に定着するから君が変わることもないし。」良し、問題はないらしい。
「あと、この世界にはオートマタとかその類はないみたいだが、別の世界には......「あるよ」その製法を教えてもらいたいんだけど......もしかして作っちゃダメとかあるか?」なんでかというと、俺が医学部を志望した理由の一つとして戦闘できる人と構造までそっくりのアンドロイドを作るという夢があったのだ。そして俺のラノベの知識が正しければ戦力にもなる。まあ、この世界では魔力があるからオートマタになるが。
「問題ないよ~たぶん。製法についてはまた起きるときにわかるようにしとくよ。」それでいいのか神様よ。
「僕がいいっていえばいいんだよ。向こうの技術革新にもつながるしね。そのせいでたとえ一個ぐらい世界が滅びても僕は気にしないし大丈夫!!。」エヴァにとって一つの世界程度ははゴミに等しいらしい。
「あとはない?」
「ないな」
「じゃあ僕も楽しめたしまたね~。いい感じに時間を潰せたよ~。」エヴァにとって俺は時間をつぶすおもちゃらしい。
......そして俺の意識は白く染まっていった。
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~詩輝の精神が帰った後~
オートマタね~。最強の軍隊でも作るのかな? まああの詩輝のことだ、きっとまた僕を楽しませてくれるんだろうね。それに人を超えた詩輝はどんな感じになるだろう......楽しみだねぇ。
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