ロストテクノロジー
世界は失われた技術で溢れている。
ブラウン管のテレビがもう売られないように。
紙の辞書が電子辞書に成り代わるように。
携帯電話がスマートフォンに乗っ取られるように。
電球が蛍光灯になりLEDへ取り替えられていくように。
進歩の中で、必ず消えていくものがある。
さて、今から遡ること数世紀。
この世界から、ほぼ同時に消滅した技術がある。
ある地域では魔女と呼ばれ、ある国では陰陽師と呼ばれ、人外の力を持つとされた人々は、ある時期を境に、ひっそりと或いは歴史的な虐殺としてこの世界から消滅した。
さて、ここでひとつ疑問が残る。
何故に、この技術は世界から消えることとなったのか?
先程のスマートフォンや電子辞書、LEDのように変わるものがあったのか?
否だ。
魔女や陰陽師は世界から不要となったから消滅した。
世界から追放されたのだ。
はてさて、それでは魔女や陰陽師が必要とされた世界があったとも言える。
そして、そんな世界は突然やって来た。
いわゆる魔界がこの世界、21世紀の日本の地方都市を飲み込み、地図から消えた。
召喚とか転生とか、異世界へ行くのがノーマルなのに異世界の方から呑み込んで来るという設定です。
イントロ集という思いつきに、真っ先にこの話を第1話に持ち出す作者のひねくれ具合を察してください。
魔女狩りとか陰陽師とか詳しく知らないので、結局続きは書けません(涙)
消滅がほぼ同時とか書いちゃったけど絶対嘘だし。