4話・裏切り
地下へと辿り着いた俺たちは、淡い青の光で廊下が照らされているのを見た。
あの先にフェリアが捕らえられている部屋があるのだろうか。
「行こう」
前を照らしながら進む。
道中には特段不審な物は無い。普通の廊下が続いているだけだ。
逆に何も無いと怪しさが増すが……
「この部屋か」
目の前にある部屋の扉から煌々と青い光が漏れていた。扉のノブを軽く回してみる。
「鍵は掛かってないみたいだな……」
「罠の可能性もありそうだけどね。まぁ、その時はその時だ」
「そうね。入ってみましょう」
扉を開いて中を確認する。
まず目に飛び込んだのは、大きなスクリーン。そして床に倒れ込むフェリアだった。
「フェリア!」
急いで駆け寄る。目立った外傷は無い。
俺が呼び掛けると程なくして目を覚ます。
「……シュウ?」
「無事だったか。良かった」
まだ少しボンヤリしている様だ。俺と真衣子、神崎の顔を眺め、呟く。
「助けに来てくれたのね」
「あぁ。ロズウェルに連れ去られたんだよな?奴は何処にいるんだ?」
「その通りなんだけど、あいつが居る場所は……」
一瞬の間。フェリアはゆっくりと立ち上がる。
「……言えない」
「は?」
聞き間違いだと思った。いや、聞き間違いでなければおかしいと思ったのだ。
ロズウェルを憎んでいるフェリアが、庇う様な言動をしたのだから。
「言えないって、どういうー」
「……ごめん」
「フェリア!!」
衝撃が走る。
そこで俺の意識は途切れた。
目が覚めると、そこは絵梨奈の家だった。あの後、真衣子や神崎の制止も聞かずフェリアは何処かへ行ってしまったらしい。
少しだけ頭が痛むが問題ないだろう。
「ロズウェルに何かされたって線は無いのか?」
「有り得るだろうね。彼女はロズウェルを憎んでいるんだろう?それなのに庇うのも変な話だし」
「庇わざるを得なかったっていう可能性もあるかもしれないわね」
フェリアにとって大切な物を盾にされたという可能性。フェリア自身がロズウェルに何かされた可能性、その2つのどちらかだと考えるべきだろう。
というかそれ以外の可能性は思い当たらない。
「ロズウェルに加えてフェリアの居場所まで分からなくなるなんてな……」
「その点については対策済みだよ」
それを先に言え。
「フェリアさんには絵梨奈さんや僕と似たような力がある。どちらもキルシュバウム、異世界由来の物だ。という訳で逆探知を試みてみた」
神崎の掌の上に青い光を放つ小さな球体が浮かんでいる。
「逆探知ねぇ……」
「と言っても簡易的な物でね。フェリアさんに触れて微弱な力の波動を記憶させたんだ」
「その球にか?」
「そう。触れないといけないっていう制約があるからあまり使えない力なんだけどね」
「で、居場所は?」
「これが外に出ないと探知出来ないんだよね」
そう言って笑っている神崎にイラつきを覚えたが、抑えつつ、
「なら外に出よう」
「じゃあ、行ってくるよ」
神崎の後に続いて外に出た。




