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under ground  作者: 七瀬
プロローグ
3/38

3

 しばらく話し込んでいると、担任らしき人がやってきた。出席番号順に並ばされ、体育館へと向かう。

 体育館もこれまた立派な物だ。中学校の体育館とは比較にならない程に整備が行き届いている。

 俺たちが中に入ると、先輩方が拍手で迎えてくれた。クラス毎に予め用意された椅子に座る。

 式典というのは基本的に長ったらしくて、退屈な物だと思っている。それでも寝るなんてのは御法度だろう。最初位はきちんとしておこう。

 入学式は校長、教頭の挨拶。来賓紹介、祝電披露と進む。この辺りはだいぶ退屈だった。次は生徒会長の挨拶である。司会に呼ばれ、生徒会長が壇上に上がる。

 短めに纏めた髪に、キッチリと着こなした制服。凛々しい顔つき。正に生徒会長といった感じだ。

「新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。私は私立佐久良高校の生徒会長、一ノいちのみや 貴文たかふみですー」

 その名前を聞いた瞬間、頭に軽い痛みが走った。時々痛むのだが、原因は未だに分かっていない。分かっていないが、痛みが走るのは何かを思い出そうとしているからなのではないかと考えている。だとしたら、今回の場合はー

(俺は、この人を知っている……のか……?)

 結局、何も思い出せないまま入学式は終わってしまった。


「なんか、神妙な顔してるけどどうしたの?」

 教室に戻ってすぐに真衣子が話しかけてくる。

「いや、生徒会長を知ってる、様な気がしてさ……」

「気のせいじゃないの?」

 それは、そうなんだが……何か引っ掛かる。でも思い出せないというか覚えてすらいないのだ。気にしても無駄かもしれない。

「そうかもな」

 入学式の後はHRだ。担任の紹介があるらしいが、あの女の人なのだろうか。暫く待っていると、教室の前扉が開いた。そして担任が入ってくる。

 髪はすらりとしたストレートヘアで、眼鏡を掛けている。一見キツそうな見た目ではある。歳は20代後半ぐらいだろうか。

「皆、入学式お疲れ様でした。紹介があったとは思いますが、1-Bの担任を受け持つ事になった坂木さかき ゆうです。よろしくお願いします」

 自己紹介を終えた坂木先生は、今後の予定を話しながら、時折生徒の質問に答えていた。 最初に感じた印象とは違い、かなりフレンドリーな先生の様だ。

 ともあれ、俺の高校生活はこうして始まったのだった。

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