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阿鼻叫喚

大遅刻!

こんにちは!

KURAです。

今週もう一話確定してます。はい。


あ、今回主人公してんじゃないので三人称です。


「はっ?」


イベントに参加した多くの人物は死んでリスポンした時思わずこう言ったという。





「……やっぱりか」


あるプレイヤーはエリアに入った瞬間気付く。

身体の異常に。


「おい、誰か死んだら耐毒装備着けてこいって言っとけ。毒だらけだ、ココ」


「……あー、俺言ってくる。耐性足んなくてもうし」


話しかけられたプレイヤーはもう死んだ。

まだ生きているプレイヤーは一人たまたま耐毒装備を着けていた餅論である。

餅論はすこし焦っていた。

aboは仕様上強くなれば強くなるほどイベントに参加しにくくなる。

ランカー等はかなり遅れることになる。

餅論含め今来ているプレイヤーは中堅から初心者までだったのだが己以外くたばった。


「……あー、コレあれか。加護対策もしてやがる。ふーん? 厄介すぎねぇか今回の敵役さんよ」


「そうかい? 軽いジャブなんだけどなー」


「ッ!」


後続を待っている餅論に話しかけたのはポイズン、ここのボスだ。


「やぁ、大将首だよ。ここのエリア限定のね」


「……幹部か。油断し過ぎじゃねぇか? 中堅クラスの俺だろうと下手すりゃやっちまうかもしれねぇぞ?」


「ハハハッ君が中堅? もうすぐ卒業するさ。でもね。油断してるのは君の方だな」


餅論の身体に異変が起こる。

瞼が重い。身体が冷たい。

ただソレだけなのだが死を予感させるには十分だ。


「……なにをした」


「なに、薬の副作用さ。死にはしない。ソレではね?」


餅論の装備は耐毒。「毒」だ。

毒のプロフェッショナルともいえるポイズンは薬にも精通している。

そして耐毒で薬まではカットしない。

たとえ日常では些細なものだったとしても戦場では命取りになるだろう。


「……前言撤回しないとな。コイツは耐毒じゃ足り」


「耐毒で足りるなら、毒で暗殺稼業なんてしてないよねぇ」


ただのクロスボウ。それによって餅論の命は刈られた。


「さて、見本は見せたし、あとは部下達? 頑張ってくれたまえ。俺はボスらしく奥でふんぞりかえってるよ」


そういって毒のるつぼは闇に消えていった。




「aboってホラーだっけな」


「そうだろ。そうじゃなきゃこうはならんやろ」


リア友でもあるコンビ、金学、銀学は背を合わせながら冷や汗をダラダラと流してそういった。


「おいおい、うちのギルメンどこいったよ」


「しるかよ俺が目ぇ話したら消えてたよ。銀こそ知らねぇのかよ」


「……靴なら見たな」


淡い闇に包まれた闇のなかでゲーム合ってる?等と思考しながらも警戒は怠らない二人。


「……いっそ森燃やすか?」


「良いのか? それ。ゲーム的にさ」


「いいんじゃない? 出来るなら」


「んじゃ燃やしてみるか」


「えー、それは困るなぁ」


「お前木でも欲しいのか?」


「……銀誰と喋ってんの?」


「……え?」


二つの首が飛ぶ。

ドサリ、と音がなり粒子に変換されていく体を見ながらシャドウは話す。


「うーん、なかなか強かったな。これより強いのがどんどん来るならウチはそうそうに陥落するかもなー。ま、いいや。どうせ負け戦負け戦。†影の騎士†、全員に通達。本気でトラウマ作ってやれ。BANされるつもりでいけー? 後悔するくらいなら好き勝手やって後悔しながら笑おうぜ」


「御意」


「さーてと、部下が全滅するまでかくれんぼでもしますかね」


フッと炎が消えるように闇に溶けていくシャドウ。

見つかるのが先か、部下が全滅するのが先か。

……当然後者であろう。



「クハハハハハハハッ」


屍が消えながら積み重なる死屍累々。

そのステージの主役は多苦だ。

彼は一番器用で、多くの武器を使えるが、それだけに他者二人には練度が足りない。

だが、シャドウがたまに忍者等と部下から言われるが毎回シャドウは少し困った顔をする。


「耐毒してんなら暗殺しろ? 目が良いなら何かで潰せ。動きがはやけりゃ毒でもなんでもまいて止めちまえ。卑怯に多彩に多才を殺せ」


忍者は多苦の方がふさわしいとシャドウは思ってるからだ。

隠密もシャドウ程ではないができる。

毒もポイズン程ではないが作れる。

罠も作れる。爆弾も持ってる。剣も使える。弓も使える。


「だが練度がたらねぇ。なら数で殺せぇ……。テメェらどうせクズならクズらしく積もって山とも戦おうぜ」


多苦の部下達が動き出す。

まるで一つの生物のように。


「ハハハッ。負けるのは俺たちだ。だが笑うのは俺たちだ。テメェにゃ笑わせねぇ。鬱ゲーやった時みたいな顔にしてやれ」


低く這うような笑い声が平原に響き渡る。


「さて、クズの親分はクズらしく奥で待ってるか。何分持つかねぇ」

何回も言われているように負け戦ですので。

先に行っておきますと絶対勝ちません。

ただし勝たせません。

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