自由の身になり為すものは
おはようございます!
そしてお久しぶりです!
KURAです!
遅れて申し訳ない!
ですが、受験も終わったことだし速くなる……かも?
これからもよろしくお願いします!
「……あー、うん。それでいい。方針は変わらず、お前が代理としてやっていてくれ。今? わからん。海の上。戻れたら戻る。あー情報ない? ないか。んー、それもわからんな。未知のエリアなんだろ? そうか。つーか俺がプレイヤーで脱走初めてかよ。……ステータス? あー弄っとかないとな。うん。なに? クラネスが来てる? あいつ誘拐された場所なのによく来れるな。謝罪しといてくれ。じゃ、また後で連絡する」
フレンド通話を切る。
装備が無いのはやはりキツいな……。
マナもあっちだし。
さて、ステータスを確認しよう。
ヘルクロウ
男 職業闇を翔る暗殺者 レベル147
HP145
MP45
STR45
DEX147
VIT25
INT45
AGI171
LUK120
スキル
弓術レベル達 遠見レベル50 隠密レベル41 陣魔法レベル6 鍛治レベル神 狩人レベル10 暗殺者レベル15
称号救世主 神の領域(鍛治)神敵 罰当たり 狂人
うっはボロクソに言われてる。
なんだよ狂人って。否定はしないけどさ。
ポイントは20ほどたまっていたからDEXにふっておいた。
いつみてもすごい極振りだなー。
ちょっと途中からのせいで中途半端ではあるが。
……まぁ、というよりもここではあまりステータスは影響しない。
ゼロではない。確かに影響する。
だがスキルとPS次第では充分逆転できる差しか生まれない。
……まぁ、千とか違うならまだわからないが。
「どうした? 大将」
「……ん? イヤァズか。どうした? 宴会してるんじゃなかったのか?」
「あそこはどうも耳障りでな。で、誰と電話してたんだ」
「……まあ、いいか。俺の仲間だよ。俺のギルド関係で話してた」
「なるほどな。……む、大将朗報だ。船が近づいてる」
「ほう? 数は」
「三つだ」
なるほど。イヤァズの報告を聞き、少し考える。
今の俺の戦力は……武装は……。
勝てるか……損害は……。
「オゥケェ。行ってくる」
「一人でか!?」
「あぁ、充分俺で役不足だ」
弓、剣を急いで取ると、甲板から飛び立つ。
宴をしてるやつらに報告するように。
「ガリポチャ! ちょっと散歩してくる」
「あいよー!」
少し高度を上げて探してみると確かに三つ船がこちらに来ていた。
さてさて、敵意の有無を確かめないとな。
先頭の船にゆっくり降り立つ。
矢は飛んでこなかった。
「やぁやぁ、楽しい船旅の途中失礼? 私はこの先の船の船長だ。君たちに敵意があるか確かめ……話の途中だぞ? 静かにしろよ」
鉄砲のようなもので撃たれた。
幸い翼で防げたので無傷である。
これは敵意があると見なしてよいか。
「敵意があると私はみなす。ごきげんよう諸君。次は地獄で」
そう言った途端に俺は体を急上昇させる。
そして弓を引く。
スキル発動。
《自然の猛威》
《威力拡散》
《弓術の極意》
《毒付与》
《陣魔法 蜘蛛糸の世界》
《陣魔法 殺戮空間》
……ふぅ、威力充分、範囲充分、そして俺は矢を放った。
彗星の如く光ながら船へと吸い込まれる矢は途中で弾けたようにいくつもの光が弾け、三つの船に降り注いだ。
……お、爆発した。
三つ中二つが炎上している。
そして残りの一つももう沈み始めている。
「……ん、終わったかな。戻るか」
俺はもうすぐそこまで来ていた船に戻った。
戻ると不満そうな顔をしたガリポチャに出迎えられた。
「おい、ヘル! 船潰すなら先に言えよ! 俺も行きたかったのに!」
「そうだぞ! デブはともかく俺なら抱えられんだろ」
「んだとクソ骨野郎!」
「骨じゃねぇちゃんと肉あるわ!」
そういって勝手に二人で喧嘩しはじめる。
「……はぁ、確かに耳障りだなイヤァズ」
「ふん、わかってるならさっさと止めろ」
「はいはい」
イヤァズもこう言っていることだし止める、が今度は俺に矛先が飛んできた。
「それもこれもお前が何も言わないせいだろ!」
「はぁ!? ふざけんなよクソデブ!」
「あぁ!? 事実だろうがこの野郎!」
「やめんか! 耳障りだ。……む、人の声が近いな。喜べ、町が近いようだ」
「いってぇ……あん? マジ?」
「よっしゃ! 陸地が恋しかったところだ!」
三人ともイヤァズに拳骨を落とされて喧嘩は終幕した。
だが、朗報に三人は痛みも気にせず喜ぶ。
町で起こる面倒事も、その町が何の町かも知らずに。
そうして俺達は上陸したのだった。
このゲーム唯一の宗教国家セルトカリムルの港町に。
それでは皆さん良い1日をお過ごしください!