ギルドをつくりかえよー ホシ
こんばんはー。
KURAです。
えー、スミマセンデシタァッ!
いやぁ、遅くなっちゃいまして。
け、けどこれから頑張りますので~。
……はぁ。
何故ため息をついたかって?
仕事が……多い……。
「君が盗ったんじゃ~ん? ちゃんと責任持ちなよ~」
「うぐっ、うるさい中二病」
「なっ……! 君もだろ!? あと関係なくないかなぁ!」
「はいはい。二人とも喧嘩すんなって……。で、ヘルはどう帰るんだ?」
「……とりあえずギルド内での殺し合いは俺の承認を得てからっていうのは考えたが」
「え~僕のギルドの恋愛って殺し愛だよ?」
「即刻やめろっ!」
ひょろっとした表情でとりづらいが、冗談……か?
椅子に深く腰かける。
でもなぁ、俺としてはそこまで縛るのは好きじゃない。
せっかく堕ちたんだし。
「フォールンって中二っぽいよねぇ。なんの意味?」
「……中二病じゃねぇ。それだけは言っておく。そしてフォールンは……まぁ深い意味はないよ。俺が表から裏に堕ちた、ただそれだけ」
「へぇ、でも、いいの? もうそろそろ僕が教育したメンバーなら帰ってくるよ? そういうアイテムは持っておけっていつも言ってたから」
扉の向こうで殺気が膨れ上がる。
……はぁ。予言者かてめぇは。
翼を前に出し、前を覆い隠すように。
「へぇ、堕天使って感じだねぇ」
「……それはルシファーのことか?」
「さすが中二病」
「殺すぞ?」
「あぁ、怖い怖い」
俺の翼は矢になるほど、堅いんだが、それじゃ防げない。
ってことでちょっと増毛した。
「……おいおい、ナイフが止まったぞ?」
「やぁ、名前を名乗ってもらえると嬉しいな」
「着任おめでとう、ギルドマスター。俺はポイズンそのまんまだ。用があるなら言ってくれ、じっけ……コホン、喜んで協力するよ」
「……まぁいい。丁度良かった。ギリギリ死なない毒なんてないか?」
「こんなのはどうだ?」
即答かよ。そして出された透明の瓶は確かに何かがはいっているようだ。
透明すぎて一瞬何もないかと思ってしまうほどだ。
これを作れる、または調達できるポイズンは一流なのだろう。
そして飲む。ゴクリ。
ポイズンの顔がニヤニヤとした表情からはっ?と呆然としているようなアホっぽい顔になった。
「うん。不味い。っつーか味がないせいで余計に不味い」
「……そりゃそうだろ。コレ何かに混ぜる、塗る用だぞ……。拷問にでも使うのかと思ったら飲む……なかなかキチガイだな。アンタ」
「ククク……グハッいってぇ! なんだろ、脳ミソを雑巾絞りされてる感じかなぁ。肋骨はノコギリで切られているようだ。心臓なんて死んでいるヴァンパイアの気分だ。……ふぅ、収まった。なかなか良い毒だな!」
「ふふふ……おーけぇ。降参だ。俺はアンタについてくよ。そっちのほうが面白そうだ」
「ハハハ、そうだろ? つっ……よっと」
「……!? ペッペッ何すんのさ! 血が口の中に入ったじゃないか! 僕はアンデットじゃないよ!?」
「似たようなもんさ」
「はぁ!? ……ね、ねぇ。スッゴく痛いんだけど、なにかなぁ? コレ」
「……ハハハ、痺れとかないか?」
「ないね。ただ脳ミソを雑巾絞りされたりヴァンパイア死亡体験してるだけ。……というか結構的確な例えするね君」
……ふむ。
死ぬと血の毒は無くなるのか?
それとも時間?
……死亡すると無くなるのかな。
ここらへんは要実験だな。
ポケーとしてるポイズンに話しかける。
「俺は特殊体質になる職業なのさ。死ぬと治るらしいが。コレからも俺が死なない程度で強烈なの持ってきてくれ」
「……ハハハ! わかった。俺はアンタの毒になろう」
ニヤニヤではなく、笑いながら帰っていった。
「なぁ、ここの連中はお前並みに濃い奴しかいないのか?」
「君、ここどこかわかってる?」
「デスヨネー」
そりゃそうか……。
「さて、ストップ。死ぬ?」
「……まてまて! 止める、止めるからっ! 俺はあんまり近接は得意じゃないんだよっ! 俺は暗殺専門なんだよ。……おかしいなぁ。ランカークラスじゃないと気づかないクラスの極振りしてるのに、俺。あ、名前はシャドウね」
「そりゃ、勘?」
「勘!? はは、勘で隠密破られちゃ仕方ねぇ」
ただ、見つからないようによってきた少年のナイフを片手で止めて、おもいっきり凄んだだけだが。
「ちなみに二の矢は?」
「もちろんあるよ。逃げる」
「ま、それもそうか。 はい、おかわり」
「いらないっていったぁぁぁぁ!」
またナイフ止めたから血が出たからヨルの口に血を放り込んでおく。
ちなみにあれ相当痛いぞ。
自分のみで体験したからな!
「ふわぁ~あ。寝ていいか?」
「……てめぇマナ逃げるきか!?」
「……だってやることないし、おやすみ」
「金属が寝るなっ! ちっ、隠密するなら死角をつけ、死角を。ないなら作れ」
「……あれぇ、僕死角にいたような……」
「見えたんだよ」
「なぜだ……。まぁいいか。じゃ、挨拶終わりまーす」
……あ。
「忘れ物」
「は、はいぃっ!」
あ、やべ、脅しちゃった。
ただナイフ忘れてたから投げただけなんだ。
許してくれたまえ。
「ねぇ、スッゴい痛いんだけど、何でこんなことするのかなぁ」
「……いやがらせ?」
「殺す」
「ホイ」
「イッタァァァァァァァァァァァァァァ!」
殺すって歯食い縛ってたから血を放り込んだら転がり始めた。
「おーい、邪魔になるぞー」
「……」
……あ、結構濃度あがってるねぇ。コレ。
俺が飲んだのの十分の一ってとこか。
「よぉ、ずいぶんと、変わったねぇ」
「あぁ、お陰さまで。名前は?」
「多い苦しみってかいて多苦。俺は大体なんでもやるさ。誘拐な。あんたがココ乗っ取るとは思わなかったが」
「仲良くしていこう多苦。あぁ、よろしく頼む。でもさぁ、邪魔」
「ヒッ!」
シャドウがまた帰ってきやがった。
喉元に指を突きつける。
……別に今やる必要なくない?
おや、多苦も心臓の所に指を当てている。
『次は殺す』
「は、ハハハハ。や、やだぁ。冗談ですよ。じゃ僕はこれで」
「ククク、気が合うようで」
「ハハハ、そうだな。あ、ギルド宣言するからチャットひらけよなー」
「大丈夫だ。うちはログインしてたら強制で開かれるから」
「オッケー、コホン。聞こえてる?」
多苦が頷く。
ならよし。
「コレで全部か? 全部じゃないなら従うということでいいな」
『オオオオオオオオオオ!』
え、マジで?
「ククク、強者に従うバカばっかさ。安心しろ。大体今きたやつらの部下は来てない。それ以外はほぼいないから」
「そうか。俺らは、裏のギルドだ。俺よりも知ってるだろう? ただ、気に入らないことをしたら俺がぶっ潰す。ここに法律はきかないだろ? ただ一つ言っておく、敵は全ての力、全ての手段を使って叩き潰せっ! 敵対ギルドなんてできたら何しても構わん! 俺たちの楽しみのためだ。ただし狙うならしょうもないまねは許さん」
終了っと。
さて、文字通り全力でやってくれるといいが。
「ククク、嫌いじゃないぜぇ」
「だろぉ? 狙うはトップランカー狩り。まだ足りんが殺ってやろうぜ」
「ククク、俺の命お前に預けてやるよ。多くの苦しみを相手に与えれるように使ってくれや」
「わかったよ」
その日は握手でおわった。
まぁその後は事務作業しかしてない。
疲れた。
眠い。
おやすみなさーい