祭りと鍛冶は名物
こんばんは!
そしてすみまっせんでしたぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!
KURAです。
えーとても、とても遅くなりましたがお許しを……。
えー、すみません。
次ははやくします……。
クラネスの新しい館での宴は大盛況を迎えていた。
俺? 俺はあんまりお酒とか好きじゃないし、クラネスと一緒に宴を見ているんだ。
「ハハハッ楽しそうだな」
「だね。それも君の」
「ふわぁ~あ。ん? なんだ?」
「なんでもないよ」
……礼言われるのはあんま好きじゃない。
水が入ったグラスを回して動きを見ながら思う。
ふと目があった水は俺を責めているようだ。
……やめやめ! 暗くなるわ!
「さーて、もうそろ帰るかなぁ~」
「今度でいいから俺を研いでくれ」
「あん? マナって研ぐ必要あんの?」
「あるわ! 一応俺だって刃物だぞ? なにか知らないか? クラネス」
「ん~知り合いにいるよ? 遠いけど」
「じゃ地図をくれないか?」
「明日で良い? 書かなきゃいけないから」
「おーけー。じゃあな」
そして俺は帰ってきた。
あぁ、眠たい。
今さっきの話を切るあくびって結構本気で出たんだよね。
ベッドに体を沈みこませながら明日の休日をどう過ごすか考えて、寝た。
チュンチュンと相手のいない朝チュンを迎えたところでシャワーを浴びる。
そしてコーヒーを目覚めに飲む。
「おはよう俺。さーて、買い出しにいくか~」
さすがにゲームしてても飯は食わなきゃいけねぇし。
行ってきた。
まぁスーパーで買い物してきただけなんだがな。
下処理も終わったし、やるかぁ。
えっと? マナを研ぎにいくのか。
機械を頭に付けてリラックスしていく。
「よう。お早いことで」
「まぁな。さぁてマナを削りにいくかぁ」
「削るなっ! 研げっ!」
「……仲がよろしいことで。ハイ、なくさないでよね?」
「おう! じゃ行ってくる」
屋敷の庭から一気に飛び立ち地図を見ながら飛行していく。
んー、あっちか。
数十分飛んでいると、小屋が見えてきた。
その小屋に紹介された人が住んでいるようだ。
ゆーっくり滑空して降り立つ。
ノックをしようとした瞬間両腕が斬られたような錯覚がした。
羽で咄嗟にガードしてバックステップでその場を離れようとすると。
「はっ、若いな小僧。オレは後ろだぞ?」
白髪混じりの髪ではっきりとシワが刻まれている爺は後ろにいた。
肩に手を置き静かに笑っていたのだ。
「……っ! よう爺さん。コイツ、研いでくれねぇか?」
「……ほう? 前言撤回だ。お主なかなか肝が据わっとるなぁ。気が変わった。入れ」
「あっぷねぇ研いでくれないつもりだったのかよ……」
小屋に案内されるとどうみても外見より広かったが気にしないことにした。
鍛冶屋の家そのもので、炉などが配置されていた。
「魔王の息子、か。あいつも逝ったか。さて、オレの仕事はそいつを鍛え直すことか?」
「父上と知り合いか?」
「あぁ、あいつの剣うったのオレ」
「マジかよ。父上は拾ったとか言ってたが」
「あいつ殺してやろーか。あ、死んでたわ。ま、オレとしちゃ研ぐだけでも良さそうだが」
「研ぐだけでいい。俺はそれでいい」
「俺もだ。俺自身打ち直されたくねぇし」
「ま、それもよしだな。その代わり! お前も男だ我慢しろよ?」
「は?」
「……あ、俺は……いますわー」
一歩踏み出そうとしたら首切れるかも思った……?
ちらりと見たら爺の片手に刀があった。
しかも持ち手なしの。
刀身だけってどういうことだよ。
「刀身だけなのはな、強すぎるからさ。疑問に思うなよ?」
「さーせん。で、俺はどうするんスか?」
「ま、待ってろ」
俺は正座して、爺はマナを持って奥の部屋に入ると。
突然マナの悲鳴が聞こえてきた。
……あ、研ぐって痛そうだわ。
……耳塞ぐのも怒られそうだな。
数分すると二人は戻ってきた。
「痛かった……。死ぬかと……思った」
「バカめ。オレがそんなヘマするわけねぇだろ」
「あ、名前聞いてませんでしたね」
「おおう? 急に敬語だなぁ? オレは……つっても名前……あったな。一個貰ったわ。マスタリー。鍛冶ならオレに任せとけ! オレの短い寿命の間は、な」
彼はやはり格が違うようだった。
「……弓は無理。ナイフならコレやるけど……マナいるしいらねぇだろ? っつーことでマナを研ぎたいときはココ来い! それ素人がやると折れる。職人でもオレ以外がやると折れるぞ?」
「わ、わかった」
「わかったならよし! あ、そうだ。鍛冶習っていかねぇか?」
「……出来るなら」
「よしきた! 伝説の名を継がせてやるよ!」
あ、失敗した。
そう思ったときには遅かった……。
すみません寝ます。
おやすみなさい。




