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座敷わらしだって乙女のようです。  作者: 刄琉
第一章「恋を願ひて叫びし乙女」
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第一幸 「きっかけ」

みなさんは座敷わらしという存在を知っているだろうか。

家の住人にいたずらをしたり、住み着いたらその家は裕福になると言われるあれである。

主に年齢は3歳程度から15歳程度までと割と幅広い。また男女両性が存在すると言われ、男はざん切り頭、女はおかっぱ頭であるとされている。しかし、これはあくまで俗説であり詳しいことまでは分かっていない...。


「...いっ...おいっ...おいっ!目を覚ませって!」

「...はっ!」

「おいおい、折角話してやってるんだからしっかり聞けよー。」

「ごめんごめん。それで、かっぱがどうしたって?」

「かっぱじゃねぇ、おかっぱ頭だ!...ってそこは別に重要じゃ無い!」

「なんだよさっきからうるせぇなぁ。」

「逆ギレかよ...。お前が座敷わらしについて教えてくれっていってたから話してやったんじゃねぇか。」

「ああ、わりぃ。もう一度教えてくれ。」

目の前のがたいのいい、ほどよく焼けた肌のタンクトップ姿で俺の目の前に座っているのは俺の友人の毅だ。

「いいか?もう一回説明するから俺を敬って聞けよ?」

そう言って淡々と話し始めた。


俺の名前は憶乃録。毅と同じ高校に通うごく普通の高校二年生。だが俺は毅と違い運動部に所属はしておらず、今は怪奇現象真相研究部、略して怪真部に所属している。なぜかと言われると、理由はただ一つ。そういうのが好きだからとしか言い様がない。だが怖いのは苦手だ。だから俺が研究しているのは怪奇現象と言うよりは古来から伝わる伝承が主である。

今、毅から座敷わらしの話を聞いてるのも研究のためだった。毅の祖母の実家には古い書物がたくさんあるらしく、その中から気になった話題について毅に相談するとそれについて調べてきてくれるのだ。今更ではあるが、そういえば毅にはあんまりメリット無いよなぁ...なんて思いつつ結局はお願いしちゃう俺もなかなか罪深い。


そう、今回だって部活動報告書に記載するための一環で調べていたのに過ぎなかった。だが、俺はまだ、そのときは予想だにしてなかった。


俺が〝座敷わらしの少女〟に一目惚れしてしまうなんて。


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