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Transparent Blue  作者:
7/11

蔵の中

やっと、更新です。

大好きなアールグレイを飲み干すと、手を合わせる。


「ご馳走さまでした」


さて、蔵の近くまでは来た。

後は、どうやって入ろうかな…


前に蔵に来たときに開いていた穴は、使えるかな…

でも、あの穴の大きさだと指が入る程度の大きさだったな。


とにかく、蔵の回りを一周してみよう。

今日は、父様は大事な会議があると言っていたので、夜遅くに帰宅するだろう。

前回のような事になってはならない。

息を吐いて気合を入れる。


「よしっ! 今日こそやるぞ!」


そう意気込んで、蔵の回りに行くと、前回発見した穴よりも大きな穴を発見した。

その穴は、僕の体がギリギリ通る位の大きさだ。


蔵も大分古いので、小さい穴や細かい亀裂が入っている。

父様も忙しいので、蔵の修繕まで手が回っていないらしい。


僕は、この穴から蔵に侵入することにした。

なんだか、僕を信じてくれた父様を裏切ったみたいだけど、好奇心には勝てない。


「父様、ごめんね…」

小声で謝ると、僕はその穴に体を押し込んでいった。


頭、手、腕と順番に通していった。

しかし、なかなか穴に体を通す事が出来ない。


「くそぉ、さっきカヨから貰ったクッキーが美味しかったせいだっ!」

いつもより、主張しているお腹を捩じ込んで蔵の中に行く。


「ふぅー、やっと抜けた! 帰りもこうやって帰らなきゃ行けないのか…」


やっと、壁の穴から抜けた僕は息を吐いた。


僕の目の前には、前回と変わらず沢山の古びた家具があった。

その家具を見ようと、歩を進めた時に足元に転がっていた木片を踏んでしまった。

木片は、バキッと大きい音を立てて割れた。


その瞬間、蔵の奥から何者かの気配がした。


「ねぇ、誰かいるの?」


そんな問いかけが僕の耳に届いた。

やっと、やっと蔵に行った!

遅いわっ!とツッコミを入れたい…

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