冒険のはじまり
短編かと、錯覚するほど短いです。
ここは、ラーク王国の首都 マヨルガ。
この王国は、先の王様によって平和をもたらされた国である。
しかし、長い間 隣国に支配されていた影響で、まだまだ復興途中の国であった。
この王国の首都 マヨルガは、島国という事もあり、他の国にはない豊富な資源に恵まれた国でもあった。
その豊富な資源が原因で隣国に狙われていた訳だが。
「坊っちゃまー!! 坊っちゃまー!!」
「どこにいらっしゃるのですかー! 坊っちゃまー!!」
大きな声で複数のメイドや執事が呼んでいる。
「カヨ、貴女 坊っちゃまを見かけてはいませんか?」
カヨと呼ばれたメイドは、花瓶を拭きながら振り返る。
「いいえ、リヨン様…私は坊っちゃまを見てはいませんよ」
「そうですか…どこに行ったんだ、うちのイタズラ坊っちゃまは」
そういうと、溜息をつきながら、その場を離れた。
「坊っちゃま、坊っちゃま。 もう、リヨン様はどこかに行かれましたよ」
「ありがとう、カヨ」
そういうと、カヨのスカートの中から出てきた。
「でも、坊っちゃま。 リヨン様から逃げるのは、程々にして下さいよ」
「はい、はい」
「はいは、一回で良いんですよ。 それと、レディのスカートの中には入ってはいけませんよ」
「レディ?」
「坊ちゃまぁ?」
笑顔で凄んでくるカヨから、離れて駆けて行く。
「坊ちゃま、逃走は程々にしてくださいね!」
「分かったよ!」
手を挙げて、返事をする。
さぁ、僕の冒険の始まりだ!!
坊ちゃまの名前は、ネオンです(名前を誰か呼んであげて)