リヨンの勘違い
やっと、10話です。
「またな、ルリア」
そう言ってから、もう一週間も経ってしまった。
蔵に来ない僕の事をルリアは嘘吐きだと思っているのだろうか。
それとも、もう僕の事を忘れているかもしれない。
早く、蔵に行かなくては。
気持ちだけが先走るが、父様の仕事が重なり、蔵に近付くチャンスがなかった。
(どうやって蔵に近付こうかな…)
そう心の中で思っていたところ、リヨンに話し掛けられた。
「坊っちゃま、どうしました?何か悩み事でございますか?」
「うぅん、考え事をしていたよ」
「そうでございますか…最近、旦那様も私室に籠ってらっしゃっているので、坊っちゃまは、寂しいのですね!」
リヨンは、閃いたとばかりに言う。
「僕は、父様に相手をしてもらえなくて寂しい訳じゃない!」
全く、的外れな事を言うリヨンに強く反論する。
「照れなくても宜しいのですよ。特に、最近は、坊っちゃまも部屋に籠り、勉強されていましたし…」
「だから、そうじゃないと言っているだろう…」
息を吐き、呆れながらも反論する。
「閃きました!カヨにお茶菓子を用意して貰って、旦那様も呼んでお茶にしましょう!ジョルジオにも頼んで、素敵な花を見せてもらいましょう!そうと決まれば、準備して参ります!」
リヨンは、そう言ってすごい速さで屋敷の中を駆けて行った。
「だから、違うと言っているのに。でも、もしかしたら…蔵に近付けるチャンスかもしれない…」
今日のお茶菓子は、何だろうと考えながらリヨンの待つ庭へと向かった。
紅茶は、アールグレイが好きです!(謎の主張)




