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時空空間を抜けて、僕は辺りを見渡した。
そこは、RPGゲームで言う「始まりの街」のような場所で、周りには騎士、狩人、商人のような人たちがいた。
メイは状況に対応する余裕もなく、とても不安な表情をして、話した。
「お母さんとお父さんは?ここはどこなの?」
僕は、とりあえず研究所からの出来事とここはどこということを簡単に話して、メイの手を握っていた。
すると、どこからともなく声が聞こえてきた。
「ソラさーん!」
紹介が3話目と遅くなりましたが、僕の名前はソラと言います。
声が聞こえてきた上を見上げると…
妖精のような子がいたのである。
これが父親が言っていたものなのである。
その妖精は話し始めた。
「こんにちは、こんばんわ、おはようございます。私は、サポートAI(人工知能ロボット)のシャルロット・アンドロス・ヴェルデと言います。どうぞベルとお呼びください。あなたの状況は理解しています。ご両親は安全な状態にあります。ですが、あなたたちはこの世界からは出られません。急に転送装置が起動したので、安全機能が壊れてしまいまして、この世界を支配するものを倒さなければ、出られなくなっています。」
僕たちが理解できたのは、両親の安全だけである。
「やってくれたな、クソ親父。」
と僕は心の中で思った。
「じゃあ、ベルさん。とりあえず、どうしたらいいの?」
と僕はベルに聞いた。
「とりあえずここでの服装と装備をお渡しします。それから、職業というものがあります。お二人は剣士と魔法使いになります。」
と言って指をパチんと鳴らすと2人の服装と装備が魔法のように変わった。
「あ、それから!ギルドの登録に行きましょう!」
ベルの案内に僕らは従っていくだけだった。
街の中心に大きな建物があり、いわゆる集会所のようなものだった。
そこに入り、案内所に向かった。
「ここでは、ギルドに登録して、依頼を受けることが出来ます!依頼内容は様々です!」と張り切って案内人が説明してきた。
その時だった。
「お兄ちゃん!助けて!」
メイが謎の男に連れ去られたのである。
僕は思いっきり追いかけた。
街はずれの辺りで男に追いついた。
「妹を返せ!なにが狙いなんだ!」
僕は叫んだ。
「妹を取り戻して、元の世界に戻りたければ、魔王を倒してみろ。今のお前では俺には追いつけない。」
と言って男は白い光を放った。
僕はそのまま気を失った。