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次の日、クオンとハクはオルフェリアを出発して、僕とエドワードは探索を始めた。
「それにしてもよー、ソラ。だいぶこの街、俺たちが来た時より物流良くなったよな?ここに来た頃は、食料も少し品薄だったのにな!」
「それもそうだね!エドワードが活躍してくれたおかげかもな!」
エドワードは僕の言葉でテンション上がってしまったのか、背中をまたバシっと叩いてきた。普通に痛い。
まだ傷、完治してないよ…
こんな感じで男同士で楽しくしていた。
ん?誰かに見られてる気がする。
気配を感じた僕は、後ろを振り返ってみたが、誰も見てる様子はなかった。
「どうした、ソラ?」
「誰かにつけられているかもしれない。」
僕がそう言うと、エドワードは目つきが変わった。
そこの店の裏に行こう。と指でエドワードに合図した。
そして、僕らは店裏にあった木箱に身を隠した。
商人で30代に見える男が入ってきた。
「僕らに用でもあるんですか?」
僕は、そう言いながら少し男を睨んだ。
「お願いだ!あんたたち、あの塔の龍倒したんだろ?強いんだろ?助けてほしい!」
突然、その男は土下座をして、僕らに頼んできた。
「おっさん、急すぎて理解できん!とりあえず頭あげて、ちゃんと説明してくれ!」
エドワードは、その男を落ち着かせるために男の側に行った。
少しして、落ち着いたようで、男が口を開いた。
「俺の名前は、ラルフ。取り乱してしまってすまない。実は、私の娘がこの近くに拠点を置く盗賊に誘拐されたんだ。
『身代金として、5000万ギール要求する、持ってこれなかったら、娘の命は無い。5日待ってやる。』(1ギール=1円)
と翌日に手紙が家の前に置かれていたんだ。そんな大金、私の仕事では、とても払えない。まだ6歳で大事な一人娘なんだ。どうかクルミを助けてください…」
ラルフさんは、涙を流しながら僕たちに言った。
「そうなんですか。エドワードも来る?」
「当たり前だろっ、どうせ暇だしたな!大事なラルフさんの一人娘、俺たちが助けて来てやる!」
「じゃあ決まりだね。ラルフさん、僕たちがクルミちゃんを必ず助けます。」
そして、僕とエドワードは盗賊退治に行くことになった。
盗賊のアジトの場所をラルフさんに教えてもらった僕たちは、早速行くことにした。
そして、オルフェリアから東へ少し進んだ所に森林地帯があった。
中へ進むと、アジトらしき建物を見つけた。
そこには、20人ほどの盗賊が建物内と外を合わせて、確認できた。
「エドワード、命は奪わない程度にしよう。一応相手は人間だから。」
「分かってるよ!そんじゃ、ちょっくら暴れますかー!ウオォォーっ!」
僕とエドワードは、アジトに急襲した。