表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
NO COURAGE   作者: yu→K1
15/18

page@15

「兄さん!またこんなとこで寝てる!風邪ひくよ!起きなさいっ!」


ん?メイの声だ。


とても懐かしい。




「私先に行くからね!待ってるから早く準備して来てね?」


メイがそう言って、暗闇に消えていこうとしている。


待て!行くな。行っちゃだめだ!

メイっ!


僕は叫んだはずなのに、メイは全く聞こえてないかのように姿を消した。





「ハッ!」

僕は意識を取り戻した。



なんだか柔らかくて心地いい。

それと何か冷たい。頬が濡れている。


「うわっ!クオンっ!」


クオンの膝の上で僕は眠っていたようだ。

彼女の綺麗な青い目から、涙が流れていた。


「ソラは、ほんとにバカだよ。なんで大切な命を大事にしないの。生きてて、ほんとによかった。」


「ごめん。」


小さな声で僕は言った。




戦いの後、僕は自分の力を使い切り、意識を失った。


そして、塔は崩れ始めたのだ。


ハクが間一髪で僕を見つけてくれたらしく、

瓦礫の下敷きになるのは、避けれたようだ。


僕の体は相当な負荷をかけたみたいで、ボロボロな状態にあった。


エドワードも龍と奮闘したが、ダメージは大きかったみたいだ。



傷の手当ては、狩人でありながらも薬師でもあるらしく、持参していた薬で僕とエドワードの処置してくれた。



「いつまで、私の膝で寝てるのかな?」


クオンは少し怒っている。


「ご、ごめん!あ、イタタっ!」


起き上がろうとしたが、筋肉痛の500倍の痛さが全身に響いた。


「仕方ないな、ほんとに。あと少しだからね。ソラ、次あんなこと私の前でしたら、許さないからね。」


そう言って、クオンはもう少し膝枕をしてくれた。


はい。と僕は深く頷いた。


「ハク、エドワードは大丈夫なのか?」


「さっき起きて、喉渇いてたみたいで近くの川に行ったよ。」


あいつは化け物か…




龍玉のためだけなのに、みんなに迷惑かけちゃったな。

ただ、この戦いは意味のあるものだった。


「なに落ち込んでんの?龍玉失くしたんちゃうやろなー?失くしてたら、空間の狭間に行ってもらうからな!」


「いやー、みんなに迷惑かけたというか、怪我させたり、心配させたからさ。あと、龍玉はちゃんとあります。」


龍玉をすぐに僕はポケットから出して、見せた。


「そりゃ、みんな仲間なんだから、迷惑もかければ心配もするだろ。ソラは、やっぱりバカだな!アハハハっ!」


エドワードが川から戻って来て、僕に言った。



それから、クオンの薬のおかげで立って歩けるまで回復したので、オルフェリアへ戻ることにした。






街へ戻ると、街の中はお祭りか何か分からなかったが盛り上がっていた。






評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ