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もし2度目があるならどう生きる?  作者: 永久の桜
ー章:二度目の生誕
2/10

1-2:新しい人生

最近旅行に行ってました

また小説を更新していきます

影人は不意に目覚めた

しかし周りは真っ暗、何一つ見えない


(ここは一体どこなんだ………それに何故俺は生きているんだ?あれだけの出血量で生きているはずがないのに……)


その時、いきなり眩しくなり自分の身体が宙に浮くような感覚になった

いきなりの事に思わず目を瞑ってしまう

それから少しして自分が誰かの手で抱かれている事だと気付いた


(身体が動かない、それに周りの人間がやけに大きく見える)


一体どういう事なんだ

ついさっき俺は依頼を失敗して死んだはずなのに………

可能性として考えられるのは病院に運ばれて治療されたってところだろうか


彼は今度は自分の身体を見ようとして驚いた

なんと自分の手足が赤ん坊のように小さくなっていたからだ


(そんなバカな!?何故俺が小さくなっている?)


有り得ない出来事に頭がうまく回らない

分からないことだらけで混乱してくる


次に周りを見るとすぐ横のベッドに若い女性がいて、そのすぐそばに若い男性がいる

2人とも何やらこちらを見ているようだ


もうここまできたら俺にも分かる

どうやら俺は赤ん坊になってしまったようだ

何故そうなったかは全く分からないが、こういうのを転生と言うのじゃなかっただろうか

確かこういう転生した奴が主人公の小説を息子に勧められたな

一度読んではみたが、よく分からなかった

だがこういう事だったんだな


「──!────!」


「─────!──!」


若い女性と男性が、医者らしき人物に向かって何やら言っている

もしかしたら生まれたのに全く泣かない俺を心配しているのだろうか


「あぅーあーうー」


とりあえず大丈夫だと言いながら手足を動かしたが、出てきた言葉はあーやらうーやらだった


(声もちゃんと出せない……まぁ当然か)


言葉を話すのは無理だったが、声を出せたので両親らしき2人はホッとしたような顔をしていた



◆◆◆◆◆


とある病院で1人の男性が先程からずっと立ち上がっては座り、立ち上がっては座りを繰り返していた

時々向こうにある手術室のドアをチラチラと見ていた


「ちゃんと生まれてくるだろうか………神よ、どうか無事に我が子が産まれるように加護を……」


男性はベンチに座り、神に祈る

その時、手術室のドアが勢いよく開き、中から看護士らしき人が出てきた


「旦那さん!無事に生まれましたよ!」


その言葉を聞いてすぐさま男性は飛び出した

ドアのすぐそばにいる看護士を押しのけ、妻と我が子の下へと急ぐ


「我が子はどこだ!?」


男性の大きな声に手術室にいた全員が振り向く

その中の妻のすぐ横にいる女性の看護士が小さな赤ん坊を抱いていた


「その……産まれたのですが……」


「どうしたんだ?何か問題でも?」


「……全然泣かないのですよこの子」


看護士の言葉に不安を感じながら、自分の子供の顔を見る

息をしていることから死んではいないのは分かるのだが、泣かないなどの声を発さないのは少し心配だ

妻もベッドの上から心配そうに見ている


「先生!何か分からないのですか!」


「先生子供は大丈夫なのですか!何かあるんじゃないですか!」


もう不安で不安で仕方ない

こういう時普通は生まれたばかりの赤ん坊はすぐに泣きだすものだと聞かされていた

しかしいざ生まれてみたら我が子は一切泣かない

それどころか何も声を発さない


しかし、しばらくすると我が子がこちらを見て何かを喋り出した

いや、喋ったというのは正しくない

正確には声を発したと言うべきだろう

手足を動かしながら何かを自分達に伝えたかったように見えた

だが、声を発したのを見た先生が問題ないと言ったので安心した

どうやら息子のようだが、初めての子供なのでいったいどんな名前にしようかと悩んでしまうな



◆◆◆◆◆


俺が転生した日から一年が過ぎた

やはりあの時いた若い男女が俺の両親のようだ

俺は両親にシュノール・ディスタという名前をもらった

父親はギュリザー・ディスタ、母親はエリシア・ディスタという名前だ


生まれてからの最初の一年間は本当に暇だった

身体が思うように動かないため、全く何も出来ない

一回、無理に動かしたらベッドから落ちてしまった

つまりこの一年間は朝起きて、ミルクをもらって、寝るの繰り返しだ


両親は基本的に朝から出掛けて行って、夜まで帰ってこない

二人は若くして結婚したから、まだ父親の稼ぎだけでは皆を養えない為、共働きみたいだ

二人が働いている間の俺の世話はメイドさんがしてくれている

両親は金があまり無いはずなのに、メイドを雇えるのかと思ったが、どうやら父親の両親、つまり俺からして祖父と祖母が寄越してくれたみたいだ

名前はルシア、どうやらこの世界では名前だけでも特に不思議はないみたいだ

俺のように名字もある家庭は、結構名の知れた家系だけのようだ


ルシアさんは綺麗で長い白い髪に、透き通るような青い瞳をしている

歳は15~17くらいだろう

とにかく何でも出来て、恐ろしい程の美少女だ


たくさん説明してお腹が減ったので、メイドさんもといルシアさんを呼ぶ


「あぅーあーぁうー」


「はい、ご飯ですね。もう出来てますよ」


流石はルシアさん、もう出来てるとは

というかルシアさんは心が読めるんじゃないかと思う

いつもルシアさんを呼ぶ時、だいたい同じような声しか出てないのに、それだけでどういう目的で呼んだのかちゃんと分かってくれる


ミルクを飲み終わると、物凄く眠たくなる

これも赤ん坊になった影響なのだろうか

俺はルシアさんの腕の中でスヤスヤと眠り始めた

やっと2話です

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